■カスタム派、アウトドア派…、どんな付き合い方にも効果抜群のアフターパーツ
サーキット走行を始め、競技に出るようなスポーツドライビングを楽しむのなら、率先して検討したくなる。けれどもストリートを走るだけなら、そこまで優先順位は高くないのかもしれません。
そんな穴場的カスタム、それがシートの交換です。なにしろ乗員を支える重要な機能部品。シートの良し悪しはドライブの楽しさや疲労度、そして安全性能に多大な影響を与えます。もしかしたらタイヤやホイール、足まわりをカスタムするより、身体に訴えかける効果は大きいかも…!?
北関東を中心に22店舗の新車ディーラーを展開する群馬トヨタ自動車株式会社の一拠点、高崎倉賀野店に併設されるRVパークで、そんなことに気づかせてくれました。同社は正規ディーラーの概念を覆すほど、多種多様なアフターパーツを取り扱っています。“RVパーク”という名前の通り、クロカン四駆やSUVを見据えたパーツがずらり。あれこれと目に止まってしまう中で、店長の重田 浩さんが教えてくれたのはシートでした。
「ゴツいオフロードタイヤ(オールテレーンなど)を履かせたり、リフトアップしてさらに車高を上げた場合、どうしても乗り心地の面では不利になります。それを改善する方法としてシートの交換をおススメします。たとえノーマルカーであっても、アウトドアなどで長距離移動が多いのならぜひ取り入れて欲しい」として、教えてくれたのはレカロのコンフォート&エルゴノミクスシリーズにあるLX-Fでした。
創業から100年以上。いち早く人間工学と整形医学の見地を取り入れ「どうすれば人間を正しい着座姿勢へと導くことができるのか、ストレスなく長距離・長時間も安全かつ快適にクルマの運転を楽しむことができるのか」を追求してきたレカロは、決してスポーツドライビングをするためだけのアイテムではありません。
特に「LX-F」。レカロはこれを、セダンやコンパクトカーはもちろん、SUV、ミニバンなどにも最適な運転姿勢を提供するモデルだと言います。特にフラットな座面と必要最低限のサイドサポートによって、乗降性に優れるのがポイント。たとえよじ登るようなクルマであっても、簡単に乗り降りできそうです。適度にスポーティで、でも暑苦しくないスタイリッシュなデザインは、最近のSUVには特に似合いそう。
●いつまでもステアリングを握っていたくなる
今回、オフタイヤを装着してリフトアップしたランドクルーザー・プラドへLX-Fを装着しましたが、純正シートとの差は明らか。長時間ドライブをしても腰や背中が痛くならず、いつまでも運転していたい気分になりました。ダラっとした乗車姿勢になる気も起きず、正しい乗車姿勢を保っていたくなるのは、安全運転の意味でも効果は大きいはず。純正に比べて硬質な感触ながらも、どこか乗り心地まで良くなったように感じます。身体全体を面で支えてくれるプレミアムベッド(パネル構造&高密度ウレタンフォーム)に、骨盤を三方向から支えて前滑りを起こしにくくする座面構造など、数多くの技術の賜物でしょうか。
ちなみにシートの交換は、必ずレカロ正規取扱販売店に任せるのが正解。「シートの交換なんて簡単!」と思うDIY派であっても、実は取り付けには多くのノウハウが潜んでいます。乗員の体格に合った高さや角度に調整することで、本来の性能を得られるそうです。ミリ単位で設定していくさまは、まるでアライメント調整のような緻密な作業でした。近年、ネットショッピングやオークションサイトなどで、新品中古品限らずシートを簡単に購入できますが、少なくとも取り付けは信頼できるプロフェッショナルに依頼したいですね。
とにかく、快適で身体にも良くて、安全運転につながって。インテリアのドレスアップ効果も抜群! 毎日、長距離移動しながら仕事をこなす商用車のユーザーにも人気沸騰中! という理由がわかりました。
(文:中三川 大地/画像:山本 佳吾/中島 仁菜)
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