【東京モーターショー15】シートメーカー2社、快適性と機能を競う

「東京モーターショー2015」において、トヨタ紡織とニッパツのシートメーカー2社は、快適性と機能を競って最新の自動車用シートを展示しました。

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まず、トヨタ紡織ブースでは、BMWi8向けのシートから新型プリウス向けなどの多彩なシートの品揃えが目立ちました。

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それぞれのシートは車種に応じてメーカーからの要求点が違っていて、説明員によると、「BMWi8では軽量化とホールード性についてメーカーの要求が厳しかった」のに対して、「レクサスRX向けでは高級車にふさわしい座り心地と快適性への要求水準が高かった」ということです。

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このためレクサスRX向けには「快適性を高めるために吸引式送風システムを備えて、夏場の駐車時に乗り込んでも、短時間でシート座面を冷やすことができるようにした」と工夫を説明してくれました。

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発売間近の新型プリウス向けのシートでは「軽量化にもっとも苦労した」ということです。

一方、ニッパツ・ブースでは、スライド・リフター・リクライニングの3方向の調整を1つのモーターで動作させることができる「ワンモーターパワーシート」を展示しました。

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このワンモーターパワーシートでは、側面にあるダイヤルを回転させて、調整する機能を選択し、SWノブを動かすことによって希望の移動方向に作動させることができます。

ワンモーターであるために、従来の3モーターと比較して軽量化とコストダウン、さらにはネオジム磁石の省資源化という効果が期待できそうです。

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ドライバーが最も接触することの多いシートには、各メーカー・車種によって特有の工夫や技術が込められていることがよく分かるシートメーカー2社の展示でした。

(山内 博 写真とも)