メルセデス・ベンツ「EQC」は、電気嫌いの清水和夫を変心させた!?【StartYourEnginesX】

■いよいよ日本導入! メルセデス・ベンツ初のバッテリーEV「EQC」と、我々日本人はどう向き合えるのか?

この「メルセデス・ベンツEQC」動画は、約半年ほど前、2019年5月に清水和夫さんのYouTubeチャンネル「StartYourEnginesX」にて公開されたもの。今回はアーカイブとしてclicccarでもご紹介です。

メルセデス・ベンツ初のフルEVモデル、EQCをノルウェー・オスロで試乗。いわゆるバッテリーEV=BEV(バッテリー・エレクトリック・ヴィークル)であるEQCは、ディーゼルモデルからBEVにシフトしていく欧州市場なかで注目を集める、日本導入が発表されたばかりの新型車です。

では、ファッショナッブルにキメた国際モータージャーナリスト、清水和夫さんのファーストインプレッションを聞いてみましょう!

■電気はあんまり好きじゃなかったけど、大自然の中で走ってみるとEV以外には乗れなくなる!?

さぁ、ついにやって来ました! ノルウェーで、このメルセデス・ベンツ初めての本格的な電気自動車「EQC」に乗りました。

EQCフロントビュー
パッと見は普通のSUVに見えますが、話題のメルセデスベンツ初EV、EQCです。

ボディはGLCと同じようなモジュール、アーキテクチャーが使われていますが、完全に前後モーター、真ん中バッテリーのレイアウトで、エンジンの無いバッテリーEVになっています。

走ってみると、電気自動車ってあんまりボク個人的には好きじゃないな…と思っていたんですが、入念に作り込まれたこのメルセデス・ベンツEQCに乗ると、やっぱり電気自動車も静かでトルキーで良いな…な〜んて思って、オスロ郊外の湖までドライブしで来ました。

EQCの走行シーン
湖の畔を走るEQC。絵になります。

このモデルは「1886 EQC」、ゴットリープ・ダイムラー、カール・ベンツが世界で初めてガソリン車を考案した年が1886年だったんですね。それにちなんだスペシャルエディションということで、最初に日本はこのモデルが投入されるとは思います。タイヤは20インチですね。

EQCのバッテリー
前後モーター、中央にバッテリーが積まれます。
EQCのバッテリー部
非常に入念に作られているバッテリーEVです。

乗ってみると600Nmを超えるトルクですから、音は静かでトルキーで。高級車のあるべき姿がここにあるな!という感じがしました。わずかにタイヤのパターンノイズと風切音が聞こえてくるくらい。これに乗ってしまうとやはり、EV以外のクルマには戻れないな…という感じもします。

充電中の清水和夫さん
「せっかちな方には待っていられない…」充電時間、と清水和夫さんはおっしゃっていますが、私が知る限り、宇宙イチせっかちなのは清水さんなんですけど…!(clicccarやすの)

実際、途中で充電しながら来たんですが、せっかちな人にはちょっと待っていられないくらいの時間を要しますから、のんびり良いクルマに乗ってドライブする方にはいいと思います。

●日本人はEQCを受け入れることができるか?

さて、なぜノルウェーかと言いますと、今まで何度もレポートしてきましたけど、この国は水力発電が90%くらいなんですね。今も水の音がしています。家庭でもフィヨルドから流れてくる水による水力発電で電気を賄っていますから、自然エネルギーの宝庫がこのノルウェーなんですね。ですから電気自動車で走ると、化石燃料に頼らない低炭素の社会が出来ているわけです。

そういう意味で日本やドイツ、自動車工業国から見ると羨ましい国だな…という気がしました。この大自然の中、電気自動車で走るEQC、心が豊かになる気がしましたね。

EQC試乗中の清水和夫さん
さて、いよいよ日本にも導入されますが、我々日本人はどうこのEQCと向き合うのか?

さて、日本でも2019〜2020冬には導入されますが、果たして日本のユーザー、私たちはどういう風に日本社会の中でこの電気自動車を受け入れることができるでしょうか?

(試乗&レポート:清水 和夫/アシスト:永光 やすの/動画:StartYourEnginesX)

EQCのフェイス
いよいよ日本にも導入されるEQCです!

【SPECIFICATIONS】
車名:メルセデスベンツEQC
ボディサイズ:全長4761mm×全幅1884mm×全高1623mm
ホイールベース:2873mm
トレッド 前後:1625mm/1615mm
車両重量:2495kg バッテリー重量:652kg
最高出力:300kW(408hp)
最大トルク:760Nm(77.6kgm)
駆動方式:四輪駆動(4WD)
航続距離:445〜471km
充電時間:急速(DC)最大40分 通常充電(AC)最大11時間
パフォーマンス:0→100km/h 5.1秒 最高速180km/h

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【関連リンク】

StartYourEngines HP
https://www.startyourengines.net

国際モータージャーナリスト、清水和夫が主宰する自動車専門動画ウェブメディア。クルマの限界性能と安全性を徹底的に試すダイナミック・セイフティ・テスト(DST)を始め、国内外の新車インプレッション、注目度の高まる先進安全技術、自動運転など、クルマに関するあらゆるジャンルの動画をサイトアップしています。ぜひぜひ!チャンネル登録のうえご視聴ください。

StartYourEnginesX
https://www.youtube.com/user/StartYourEnginesX

この記事の著者

清水和夫 近影

清水和夫

1954年生まれ東京出身/武蔵工業大学電子通信工学科卒業。1972年のラリーデビュー以来、スーパー耐久やGT選手権など国内外の耐久レースに参加する一方、国際自動車ジャーナリストとして活動。
自動車の運動理論・安全技術・環境技術などを中心に多方面のメディアで執筆し、TV番組のコメンテーターやシンポジウムのモデレーターとして多数の出演経験を持つ。clicccarでは自身のYouTubeチャンネル『StartYourEnginesX』でも公開している試乗インプレッションや書下ろしブログなどを執筆。
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