エヴァンゲリオンの「特務機関NERV(ネルフ)」は実在した!? 三菱「アウトランダーPHEV」がNERV災害対策車両にとして初号機が東京、弐号機が札幌で運用を開始!

■災害時の電源供給と衛星通信を担う!

新世紀エヴァンゲリオンの劇中で、人類の敵である使途と対峙する「特務機関NERV(ネルフ)」は実際に存在するんです。

といっても実在する「NERV」は敵と戦うのではなく、地震や台風などの防災情報をツイッターやアプリで展開する配信サービスを行っています。

アウトランダーPHEV NERV仕様とNERVスタッフ
アウトランダーPHEV NERV仕様とNERVスタッフ

「NERV」を運営するゲヒルン社の代表、石森大貴さんは2011年の東日本大震災の時に独自で「特務機関NERV」のアカウント名でツイッターで防災情報を展開。後にエヴァンゲリオンの著作権を持つ会社から正式に許諾を得て、現在も「NERV」の防災情報配信サービスが継続されています。

2019年9月には「特務機関NERV防災」アプリの配信がスタート。このアプリはユーザーの住んでいる地域に合わせた防災情報を即時配信するもので、そのスピードは気象庁やNHKよりも早く配信することができるそうです。

そんな「NERV」が災害時にも安定した情報サービスが継続できるように開発したのが、アウトランダーPHEVを使用した災害対策車両の「特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)」。

特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)
特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)
特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)
特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)

アウトランダーPHEVは1500Wの電力を取り出すことができ、車両に搭載されたリチウムイオン電池が満充電の状態であれば、約1日分の一般家庭の電源をまかなうことができます。さらにエンジンを使って発電すれば、最大で約10日分の電力を供給することができるので、「NERV」のオペレーション拠点が停電になってしまったとしても安定した情報発信が可能となります。

ほかにも、この災害対策車両にはスカパーの衛星通信サービスの平面アンテナが装備されているため、その地域のアンテナ施設が被災した時でも情報提供ができるようになっています。

特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)
特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)

今回は2台のアウトランダーPHEVが三菱から提供され、エヴァンゲリオンさながらの初号機が東京、弐号機が札幌で2020年2月から運用を開始します。この災害対策車両が活躍しないことを願いたいものですが、実際には毎年のように大きな災害は起きています。自分の身を守るためにも、「特務機関NERV防災」アプリはダウンロードしていたほうがよさそうです。

特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)
特務機関NERV制式 電源供給・衛星通信車両 5LA-GG3W(改)

(文と写真:岡島裕二)