■川畑、横井、松井、藤野、小橋選手ら、日本勢の巻き返しなるか?
もうお祭り気分ではいられません。FIAインターナショナルドリフティングカップ(FIA IDC)は、正直、去年までは微妙なポジションの大会でした。「どうせ日本人が勝つんでしょ」的な空気もあったと思います。というのは、参加者全体のレベルを見れば、そんなに高くないんです。やっぱりD1GPほど熾烈な感じはありませんでした。そんなこともあって「FIA公認の国際大会だよ。すごいね」「いろんな国から、いろんなドライバーとクルマが集まってきて楽しいね」そんな雰囲気でした。
しかし、去年の大会の結果で、すべてが変わりました。日本での開催だったのにもかかわらず、日本人はひとりも表彰台に上がれなかったのです。そして優勝したゴーチャ選手(ロシア)の走りは見事でした。世界は広い。すごいヤツはすごかったのです。勢力図は変わりました。日本がもはや世界のトップとはいえないことを思い知らされたのです。今年のFIA IDC、日本勢はドリフト競技発祥国の威信をかけて、タイトルを奪還しにいかなくてはいけません。
一昨年、FIA(国際自動車連盟)が公認する初のドリフト国際大会として開催されたこの大会、過去2回は東京・お台場の特設コースで開催されました。今年の第3回大会は11月29日〜12月1日の3日間(29日はプラクティス)、茨城県の筑波サーキットで開催されます。スピードレンジはぐっと高くなり、審査区間も長くなります。ちょっとマシンの性能差が目立ってしまうかもしれません。そして走り慣れている日本勢は有利でしょう。日本からは、第1回大会の勝者・川畑真人選手のほか、2019年のシリーズ上位選手である、横井昌志選手、松井有紀夫選手、藤野秀之選手、小橋正典選手が参戦します。
しかし、今年の参加選手はレベルが高いです。第1回大会で準優勝し、去年も練習走行でクラッシュするまではものすごい走りで日本選手を震撼させていたアルカーシャ選手(ロシア)が不参加なのは残念ですが、昨年度勝者のゴーチャ選手(ロシア)はもちろん、フォーミュラDジャパンでチャンピオン経験がある、アンドリュー・グレイ選手(通称アンディ・福島在住イギリス人)や4ローターのRX-7を操るマイケル・ウィデット選手(通称マッドマイク・ニュージーランド人)といった強者が参加してきます。また、D1GPでも追走の常連であるチャールズ選手(香港)、2018年のD1GP筑波で準優勝をしたポン選手(タイ)も参戦。単走や追走の前半から見ごたえのある走りが繰り広げられるでしょう。そのなかで、日本のドライバーがトップを獲れるのか!? 過去2回以上に手に汗握る大会になることはまちがいありません。
そのいっぽうで、世界各国から参戦があり、日本のドリフト界ではあまり見ない車種、ちょっとちがったマシンメイクが見られたり、なにしろ国際的な雰囲気で開催されるので、やっぱりお祭り的な雰囲気も楽しめます。そして、競技の合間には、タイムアタックイベント『筑波スーパーラップ』も開催されます。この大会はぜひ生観戦で楽しんでほしいです。
3日間のイベント内容は、
11月29日:FIA IDCプラクティス/筑波スーパーラップ・プラクティス
11月30日:FIA IDCソロラン(単走)・コンソレーションバトル(敗者復活)/筑波スーパーラップ・タイムアタック
12月1日:FIA IDCバトルトーナメント(追走)/筑波スーパーラップ・タイムアタック
となっています。
現在前売りチケット発売中。チケット情報は http://www.d1gp.co.jp/03_sche/2019/idc2019/idc2019_tick.html をごらんください。
また、FIA IDCの情報は、公式サイト http://fiadriftingcup.com やD1GP公式サイト http://www.d1gp.co.jp をご覧ください。
また、今回クリッカー読者に招待券を10組20名様にプレゼント。ご応募は https://autosalon.tokyo/idc2019/ から。
(まめ蔵)