■オーナーズカー、初のロールス・ロイスとして購入されているカリナン
2019年11月13日、ロールス・ロイス「カリナン」に「ブラック・バッジ」が追加され、同日から予約販売の受付を全国6カ所の正規販売店で開始されました。
どんな方がカリナンを購入するのか気になりますが、世界におけるロールス・ロイスの購入平均年齢は、43歳とかなり若い!! 残念ながら日本の平均年齢のデータはないそうですが、思いのほか若い層が買っていそうです。
また、同ブランド初のSUVとなる「カリナン」は、子どもがいるファミリー層を取り込んでいて、初めてロールス・ロイスを買う人が多いようです。
カリナンにベビーカーを積んでドライブしたり、スキーやキャンプなどに出かけるシーンは想像しにくいですが、アウトドアを好む層も実際に購入しているそう。リッチな子育て層には最適なロールス・ロイスといえるのでしょうか。
さて、「ザ・キング・オブ・ザ・ナイト」というキャッチフレーズがつけられている「カリナン ブラック・バッジ」は、こうしたファミリー層というよりも、ITなどで成功した若い独身の方からディンクスまで、都市部で使用する層が多くなるのでは? と予想されるそう。
アウトドアよりも夜の六本木が似合いそうな「カリナン ブラック・バッジ」。日本のローンチモデルは、トワイライト・パープルになっています。
お馴染みの「スピリット・オブ・エクスタシー」は、ハイグロス・ブラック・クロームで仕上げられています。同仕上げは今回初めて台座プレートまで使われているそう。これにより、最もダークなブラック・バッジに仕上げられています。また、フロント、サイド、リヤの「ダブルR」バッジは、配色が逆になっていて文字がシルバー、地がブラックになっています。
さらに、フロントグリルまわりのサイドフレーム・フィニッシャー、ブート・ハンドル、ブート・トリム、下部エアインレット・フィニッシャー、エキゾーストパイプなどはダーク・ブラックで仕上げられています。一見ブラックに見えるグリルバーは、ポリッシュ仕上げになっています。
足元では、ロールス・ロイスが初めて採用したというカラード・ブレーキ・キャリパーが目を惹きます。ハイグロスのレッド塗装は、ブレーキが強化された同モデルの走りを支えます。
内装は、手織りの上質なブラックレザー、夜空を忠実に再現し、前席頭上を中心に8個のきらめく白い流れ星がランダムに映し出されています。これは、カリナンがドライバーズカーとしてのニーズが高く、「ブラック・バッジ」は、よりそうした側面を強調されているといえそう。
さらに、室内にはインフィニティ(無限大)を表す記号が随所にあしらわれています。これは、1937年にサー・マルコム・キャンベルが水上速度記録を達成したロールス・ロイス製エンジン搭載のハイドロプレーン「ブルーバードK3」の船体に表示されていたものだそう。
エンジンもさらに強化されています。6.75Lのツインターボ V12は、29PS増の600PSに達し、最大トルクも50Nm増の900Nmとなっています。シフトレバーの「Low」ボタンを押すと、エンジン音が高まり、勇ましいサウンドでドライバーを鼓舞します。トランスミッションは、ZF製8AT。
ただならぬオーラを放つ「カリナン ブラック・バッジ」。価格は45,300,000円で、納車は2020年第1四半期が予定されています。なお、カタログモデルのカリナンは、39,200,000円〜です。
(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、長野達郎)