7シリーズや8シリーズと同じように、ボディ骨格(センタートンネル)にカーボン素材を使ったカーボンコア構造が採用され、車体剛性を大幅に高めることで、BMW 8シリーズ クーペよりも205mmも長いホイールベース3025mmを確保。クーペとは感じられないほどの、広々とした室内空間を確保したとしています。
BMWのボディ造形技術により後席の頭上空間を確保しながらも、ルーフ後端からCピラー、リヤフェンダーにかけて絞り込まれ、くびれが美しく洗練されたスタイリングが特徴で、独自のノッチバック・スタイルが表現されています。見る者を惹きつけるスポーティかつ艶やかなスタイリングと共に、室内の遮音性や快適性も高められているそう。
バリエーションは、BMW 8シリーズクーペ/カブリオレと同様、最高出力530PS(390kW)/5500-6000rpm、最大トルク750Nm/1800-4600rpmを発揮する4.4L V型8気筒ガソリンエンジンが搭載された「BMW M850i xDriveグラン クーペ」、直列6気筒クリーンディーゼルを積む「BMW 840d xDriveグラン クーペ」、直列6気筒ガソリンエンジンが搭載された「BMW 840iグラン クーペ」を設定。こちらは、BMW 8シリーズ初となるFRが採用されています。
サスペンションは、新型BMW 8シリーズ グラン クーペ専用設計になっていて、BMW 8シリーズ クーペよりもリヤトレッドを30mm拡大。さらに、BMW 8シリーズ クーペに採用されたインテグラル・アクティブ・ステアリングやアダプティブ M サスペンション・プロフェッショナルも用意され、ロングホイールベース化されてもBMWらしい走りが楽しめるそうです。
安全装備では、高速道路での渋滞時に作動するハンズオフ機能がトピックス。「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」は、ドライバーの運転負荷を軽減し安全に寄与する運転支援システムです。ドライバーモニタリングシステム(カメラ)が搭載されていて、ドライバーが絶えず前方に注意するとともに、周囲の道路交通や車両の状況に応じて直ちにハンドルを確実に操作することができる状態で、ステアリングから手を離しての走行が可能。
ほかにも、高性能3眼カメラ、高性能プロセッサーおよびレーダーによって、精度と正確性がさらに向上した最先端の運転支援システムが全車に標準装備されています。アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)、レーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)、レーンチェンジアシストおよびレーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)、ステアリング&レーンコントロールアシスト、サイドコリジョンプロテクションおよび衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロストラフィックウォーニングが装備され、充実した安全装備とドライバーサポート機能が用意されています。
インテリアのHMIは、ドライバーに必要な情報を適切なタイミングで伝えることをコンセプトにした表示、操作コンセプトの「BMW Operating System 7.0」を採用。10.25インチのコントロールディスプレイと、12.3インチのフルデジタルメーターパネルをカスタマイズすることが可能になっています。
コントロールディスプレイは、タッチ操作に対応して、より使いすく最適化されたメニュー表示により、様々な機能や設定にアクセスしやすくなるほか、状況に応じて変化するコンテンツも装備されていて、スポーツ走行時などに、コーナリングの際の横方向加速力を表示させる設定にすることもできます。
価格は「BMW 840iグラン クーペ」が11,520,000円、「BMW 840iグラン クーペM Sport」が12,980,000円、「BMW 840d xDriveグラン クーペ」が12,260,000円、「BMW 840d xDriveグラン クーペM Sport」が13,720,000円、「BMW M850i xDriveグラン クーペ」が17,150,000円。
(塚田勝弘)