新型カローラの1.8Lガソリンエンジンは、パワフルな走りとリーズナブルな価格設定が魅力【新型カローラ試乗記】

■隠れた実力派!? 2ZR-FAEを積む1.8Lモデルの走りをチェック

新型カローラが街を走り始めました。中心となるパワートレーンは、1.8Lエンジン+モーターの「THS2」であるハイブリッド仕様でしょう。

街中での燃費の良さ、トヨタらしい静かでスムーズな走り、必要十分な動力性能が確保されています。さらに、静かな住宅街でEVドライブモードにすればご近所に気を使わずにすむ利点もあります。

トヨタ カローラ
1.8Lガソリンを積む新型トヨタ・カローラの走り

一方、セダンとツーリングに設定されている1.8Lガソリン仕様は、ハイブリッド仕様よりも力強く、結構スポーティな走りが楽しめます。

先代カローラにも積まれている「2ZR-FAE」は、2代目ウィッシュに積まれるなど登場から10年が経っていますが、プレミオ/アリオンのマイナーチェンジからバルブマチック化され、燃費向上が図られるなど手が入っています。

トヨタ カローラ
新型カローラにも積まれる「2ZR-FAE」型の1.8Lエンジン

最高出力140ps/6200pm・最大トルク170Nm/3900rpmというエンジンスペックは、1.8Lハイブリッド仕様のシステム出力122psを上回ります。

街中の低速域でも力強さは上なのが十分に伝わってきて、より元気な走りがお望みならこちらを選ぶべきでしょう。燃費を考えなければ、個人的には1.8Lハイブリッドよりも1.8Lガソリンの方が気持ちが良く、ベストな選択のように思えました。

トヨタ カローラ
1.8Lのガソリン仕様はセダンとツーリングに設定される

ハイブリッドと比べると車両重量も50kgほど軽く、フットワークも上々。そこに「TNGA」プラットフォーム化された安定感のある乗り心地も加わります。しかも、それほどエンジンを回さなければ静粛性もかなり高く、走りの上質感も伝わってきます。車両価格も、約45万円程度1.8Lガソリンの方が安くなっているのも魅力です。

トヨタ カローラ
ハイブリッド仕様とメーターパネルが異なる

とにかく燃費重視…というのでなければ、ハイブリッドあるいはE-Fourではなく、FFのみとなる1.8Lガソリンを選択して気持ちのいい走りを享受するのもオススメです。

(文/塚田勝弘 写真/長野達郎)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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