ホンダ・フリードがマイナーチェンジで対応した「i-Sizeチャイルドシート」とは?【週刊クルマのミライ】

■ファミリーカーだからこそ子どもの安全を守る性能アップは欠かせない

ホンダのコンパクトミニバン「フリード」が10月18日からの発売を前に、まずはマイナーチェンジした姿を公開しました。日本市場において、ホンダの屋台骨を支える一台といえるフリードは、今回のマイナーチェンジでクロスオーバーSUV風味のエクステリアを与えられた新グレード「クロスター」を設定したことがニュースです。

ワイルドな外観のSUVは欲しいけれど、ファミリーユースではスライドドアがマスト…そう迷っているユーザーにとっては、待ってました! という新グレードではないでしょうか。また、標準車もフロントグリルやバンパーの意匠を変えるなどリフレッシュしています。

ホンダ・フリード クロスター(プレミアムクリスタルオレンジ・メタリックII)

しかし、フリードのマイナーチェンジで注目すべきは外観だけではありません。ファミリーユースのミニバンにとって欠かせない「子どもの安全」性能についてもグレードアップしています。それがi-Sizeチャイルドシートに対応したISOFIXロアアンカレッジ+トップテザーアンカレッジの採用です(2列目シート)。

i-Sizeチャイルドシートというのは、従来の前面衝突・後面衝突試験に加え、側面衝突試験を導入し安全性を確認した、最新の安全基準「UN-R129」をクリアしたチャイルドシートのことです。ホンダは国内メーカーとして初めて、i-Size適合チャイルドシートを純正オプションとして用意していますが、車両側でもその対応を進めています。

そして、今回のマイナーチェンジによって、ユーザーの半分が子育てファミリーというフリードも、ついにi-Sizeチャイルドシートが装着可能となりました。

急ブレーキなどでもしっかりと子どもの体を支えることができるレッグサポート(サポートレッグとも呼びます)付きのチャイルドシートへの適合確認も進んだといいます。2列目のスライド量が大きく、フロントシートとの間のスペースにも余裕があるパッケージだからこそ、こうしたレッグサポート付きチャイルドシートが余裕で装着できるのはうれしいところ。

装着状態の写真でも確認できるように、狭さを感じないので子どもを乗せやすくなっているのもスライドドア・ミニバンらしいメリットでしょう。

レッグサポート付きISOFIXチャイルドシート「Honda ISOFIX Neo」

なお、ホンダ純正のi-Sizeチャイルドシート「Honda Baby & Kids i-Size」のメーカー希望小売価格は11万円(消費税抜き本体価格)、レッグサポート付きチャイルドシート「Honda ISOFIX Neo」のメーカー希望小売価格は7万円(同)となっています。

i-SizeやISOFIXは国際規格なので汎用品にも対応できますが、子どもの安全を考えるならば、車両との適合が確認されている純正オプション品の持つ安心感を選ぶというのが親心かもしれません。

(写真と文 山本晋也)

この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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