■レクサスのイメージ作りにはピッタリ!
●シャンパンが似合うゴージャスなインテリア!
ホンダジェットは世界的に高い評価を得ており、昨年に続き今年も小型プライベートジェット市場で最も納期数の多いモデルになる可能性大。世界的なヒットとなった。ちなみにホンダジェットの価格は装備内容によるが6億円弱。奇しくも今回トヨタ(レクサス)が発表したラグジュアリークラスヨットも標準的な装備で6億円近くになると言われている。どんなフネか?
ちなみに欧米では大型クルーザーのことを「ヨット」と呼ぶ。日本でイメージするヨットを英訳すると「セーリングボート」です。今回発表された65フィート(20m)というサイズは、ラグジュアリークラスの入り口に相当する。プライベートジェットだとホンダジェットと同じクラスをイメージして頂ければよい。ゴーンさんのシャチョウ号は37mあり、企業単位で買うメガヨット級だ。
アメリカに於ける一般的な65フィート級の使い方は、お金持ちの個人オーナーか大きくない企業が所有し、15人くらいのゲストを呼んでショートクルーズを楽しんだり船上パーティしたりといった具合。『LY650』もベットルームは3つ(このサイズだと一般的にクルーのベットも2人分ある)。夕方、マリーナに泊めたフネの船首スペースでシャンパンなんか飲むのは最高だ。
下の写真はキャビンを前側から撮ったもの。左に並ぶ前向きシートは運転席。暑かったり寒かったり天気の悪いときはここで操縦する。天気良ければフライングブリッジと呼ばれる屋根の上にゲストと共に上がり、クルーズを楽しむという作りになってます。操縦はボタン操作でキャビン内とフライングブリッジに切り換えればよい。写真をクリックしてゴージャスなインテリアを!
下はベッドルーム。一般的に小さな窓しかついていないが、LY650はマジックミラーになっており、開放的。当然ながらエアコンも完備している。豪華だと思うかもしれないが、開発目標は「このクラスのオーナーが所有する自宅のベッドルーム負けない快適性」です。もちろん全てのベッドルームにトイレとシャワーが付く。充実したギャレーもあり、長期滞在だってストレスなし。
搭載されるパワーユニットは前方を向いたスクリューが特徴的なボルボのIPS。シャフトを使った普通のシステムより効率良く、しかもドライブの向きを変えて旋回するため走行抵抗になる「舵」も不要(1050馬力/1200馬力/1350馬力から選ぶ)。タンク容量は4012リッター。100円/リッターの免税軽油でも満タンで40万円! 速度にもよるが1時間あたり300Lくらい喰います。
ジェット機とヨット、どちらが贅沢か? 普通、ジェット機は使わないときに貸し出すため、総合的なコストで考えたら案外とリーズナブル。対してヨットの場合もっぱらプライベートユース。アメリカでもヨーロッパでも最上の趣味とされている。何より『レクサス』というブランドイメージを作るにはピッタリだと思う。生産はアメリカのマーキス社とのこと。
(文:国沢光宏)