●チャンピオンも見えてきた! 豪華すぎる(?)ドライバーラインナップで優勝。
9月14日〜15日に「ツインリンクもてぎ」で開催された、ピレリスーパー耐久シリーズ第5戦「もてぎスーパー耐久5時間レース」。
9月15日正午に5時間レースのスタートが切られます。予選によりST-TCRクラスの4位からスタートしたModulo CIVICは快調にスタートしていきますが、序盤はCIVIC TCRが性能調整によってライバルのアウディ勢より100kgも重くなってしまったため、なかなか前に出ることができません。
しかしトップを走っていたアウディ勢の1台がブレーキトラブルで勝負権を失うと、繰り上がって順位を上げていきます。
Modulo CIVICはジェントルマンドライバー2名、プロドライバー2名というドライバー構成で、義務ピットイン3回を4名のドライバーでこなします。最終第4スティントを担当する大津弘樹選手はスタートドライバーがピットに戻ってくるとすぐさま交換されたタイヤをチェックし、セカンドドライバーに無線で報告をします。
また大津選手はタイヤの状況やラップタイムデータなどを、今走ってきたばかりの遠藤光博選手に見せながらアドバイスをするなど、ドライバーとしてだけではなくアドバイザーとしても活躍しているようです。
またプロドライバーとしてはF1を走っていた中野信治選手も参加。
そしてSUPER GTなどにも参戦した実績がありジェントルマンドライバーと言うにはあまりにも経験豊富な植松忠雄選手も参加しています。
このドライバーラインアップと素早いピットワークをこなすピットクルーの活躍により、最後のピットインまでに2位まで浮上。
そして迎えた最後のピットイン。この時も順位は2位のまま。
大津選手に交代しピットアウトしたときにはトップとのタイム差は約30秒。残り時間は1時間少々。
最近はSUPER GTでも「追い上げの大津」と言われる大津選手。ここからの追い上げが本当に凄まじい。100kgの重量差がありながらもなんと残り時間46分でトップを走るアウディRS3 LMSに追いつき、追い抜いたのです。
その後は完全にトップを独走!危なげなくチェッカーフラッグをくぐり抜けていきました。
この優勝により、ST-TCRクラスでランキングトップと0.5ポイント差の2位となったModulo CIVIC。
SUGO3時間レース、富士24時間レースをリタイアしてしまいチャンピオンから見放されたかのように見えたModulo CIVICですが、オートポリスとこのもてぎの5時間を2連勝して一気にランキングトップと0.5ポイント差の2位に踊りでたのです。
とはいえチャンピオンとなるためには最終戦岡山で是が非でも優勝を勝ち取らなくてはいけません。観ている方も最終戦まで気が抜けないスーパー耐久シリーズ。最終戦の岡山3時間レースは11月9日・10日に岡山国際サーキットで開催です。
(写真・文:松永和浩)