■新型「スカイライン」が発表から約1ヵ月半で1,760台の受注を突破
2019年7月16日に大幅改良が発表され、9月17日より全国一斉に販売を開始する新型「スカイライン」の初期受注の状況が発表されています。なんと、販売計画の約9倍近い1,760台を突破したということです。
ビッグマイナーチェンジを受けた新型スカイラインのトピックスは大きく2つあります。
まず、ハイブリッドモデルには世界初の先進運転支援技術「プロパイロット2.0」を搭載されました。これにより高速道路におけるハンズオフ(手放し)運転が可能となりました。
一方、ターボモデルは3.0L V6エンジンとなり、405馬力仕様のパワートレインを積んだ最速グレードには「400R」という伝統を感じさせる名前が与えられました。
先進運転支援システムとハイパフォーマンスという、いかにもスカイラインらしい最新テクノロジーの競演が、好調なスタートダッシュにつながったといえるでしょう。
初期受注におけるグレード構成は次のようになっています。
ハイブリッドモデル:48%
ターボエンジンモデル:52%
「プロパイロット2.0」はハイブリッドモデルだけの装備ですからハイブリッドが多数派になるかと思いきや、圧倒的にパフォーマンスアップしたV6ターボへの支持が過半数を占めています。そのターボエンジンモデルの中でも「400R」が半分を占める構成比となっているといいます。
つまり新型スカイラインの4台に1台は405馬力のエンジンを積んでいるグレードというわけです。これは、日産としても想定以上の人気だということです。
さらにスカイラインのような国産セダン市場は割合にユーザー年齢層が高めで、平均年齢は50代後半となっていますが、こと「400R」に関しては、40代以下のセダン市場としては若いユーザーが3割近くを占めているといいます。走りのスカイラインに、若いユーザーが帰ってきた! ということでしょうか。
いま自動車業界はハイブリッドやEVなどの電動化、自動運転につながる先進運転支援システムが重要な開発テーマであり、商品力になると考えられています。しかし、新型スカイライン「400R」が評価されているという話を聞けば、やはりユーザーにとって”熱い走り”というのは魅力であり、クルマ選びにおいては走りへの期待に応えてくれることも重要視されていることが、新型スカイラインの初期受注の状況から再確認されるのかもしれません。
(山本晋也)