●「鈴鹿モータースポーツフェスティバル」でレーシングカーなどが公道をパレード走行
8月22日、平日の昼間に鈴鹿サーキットから鈴鹿市内中心部のイオンモール鈴鹿までの道路を封鎖して、レーシングカーを含む約40台の車輌によるパレードが開催されました。
「鈴鹿モータースポーツフェスティバル」は、8月23日〜25日に鈴鹿サーキットで開催される「2019第48回サマーエンデュランス『BHオークションSMBC鈴鹿10時間耐久レース』」に先立ってモータースポーツの迫力を体験してもらおうと開催された官民一体のイベントで、このパレードはイベントの目玉コンテンツとなります。
簡単に道路を封鎖するといっても、鈴鹿サーキットからイオンモール鈴鹿へと向かう6.6kmの区間は「サーキット道路」という名前が付く、鈴鹿市内でも非常に交通量の多い主要幹線道路。パレードのあった22日もパレード開始の30分前、つまり11時まではごく普通に道路として使用されていました。
午前11時になると沿道の交差点にも道路封鎖の柵が設置されます。この間、交差点では警察官による交通整理が行われ、流入する車両は完全にシャットダウンされていきます。
11時5分過ぎには一般車両は完全にいなくなり、道路封鎖を確認するためにパトカーが巡回していきます。
道路の安全が確認され、いよいよ11時30分。パレードが鈴鹿サーキットを出発しました。
パレードは白バイの先導で始まります。
パレード参加マシンのトップを走ったのは三重県知事を助手席に乗せた85年前のアストンマーチン。当時は最先端のレーシングカーとして世に出たものです。
クラシックカーの集団に続いてはいよいよSUZUKA 10Hの参戦マシンが登場。パレードでは車種別に隊列を組んで走行します。これはNISSAN GT-R NISMO GT3の隊列。
現在スーパー耐久のランキングトップとなるGTNET GT3 GT-RもSUZUKA 10Hに参戦。パレードでもその雄姿を見せました。
続いてはHONDA NSX GT3 Evoの隊列。
SUPER GT 富士500mileで3位表彰台となったModulo KENWOOD NSX GT3もパレードに参加します。
メルセデスAMG GT3の隊列では先頭がグッドスマイル初音ミク!この初音ミクはSUZUKA 10H専用のカラーリングとなっていました。
日本ではここSUZUKA 10Hでしか見ることのできないマシンも多数参加。これはBMW M6 GT3。
こちらは参戦車中唯一の米国車であるCALLAWAYコルベットGT3。
ベントレーも参戦しています。
SUZUKA 10HではFIA GT3マシン以外にもSUPER GT GT300クラスのマシンも参戦可能で、今回はLOTUS EVORA MCというGTAマザーシャーシマシン参戦。
これらのレーシングマシンがサーキット道路を往復してパレードを行いました。
パレードに参加したレーシングカーのうち一部はそのままイオンモール鈴鹿に展示され、「鈴鹿モータースポーツフェスティバル」に華を添えます。
鈴鹿市長の末松則子さんはセレモニーでこのパレードに触れ「鈴鹿市がモータースポーツ都市宣言をしてからの悲願」と語り、「海外のレースではレース前に街の中をレーシングカーがパレードするのはよくある風景でこれを日本国内でもできないかと8年間模索しました」とも語ります。
「道路を封鎖してのパレードは鈴鹿市だけでは実現できません。三重県、国土交通省、三重県警察の方々にも協力していただき始めて実現できたものです」としています。
「本当は昨年がパレードの初開催でしたが台風の警報によって中止を決断しなくてはいけなくなり、今回が初の開催となりました。市長として鈴鹿市の悲願が達成できたあことに本当にうれしい気持ちでいっぱいです」と、悲願実現に向けた苦労と開催できた喜びを語っていました。
三重県知事の鈴木英敬さんは「85年前のアストンマーチンに乗ることで、すごい爽快感と音の響きを感じました。そしてモータースポーツやクルマのよさを改めて感じました」と、パレードに参加した感想を語り、続いて「モータースポーツは乗る、見る、支えるの3つの楽しみ方があります。乗る人も楽しい、そして見る人も楽しい、このイベントを支える人たちも楽しい。乗る、見る、支える、この皆さんがいてはじめて成功につながります」と、SUZUKA 10Hの成功を願うコメントを語っています。
パレードなどで鈴鹿市民と一体となった、2019第48回サマーエンデュランス『BHオークションSMBC鈴鹿10時間耐久レース』。モータースポーツの夏祭りは23日から本番を迎えます。
(写真・文:松永和浩)