8月3〜4日に富士スピードウェイで開催中のSUPER GT第5戦『FUJI GT 500mile RACE』。その予選が8月3日の14時50分から行われました。
タイヤの仕様が全く新しくなったという64号車 Modulo EPSON NSX-GTがModulo体制となって初のQ2進出を果たしました。
「タイヤが新しくなったことで安定して走れるようになった」と語るのはQ1を担当した牧野任祐選手。新しいタイヤで500マイルつまり800kmを走るのに不安はないか?という問いにも「フリー走行で20周くらい連続で走った印象では問題はないと思う」という頼もしい発言も飛び出します。
一方、今季初めてQ2を走ったなレイン・カーティケアン選手は「これからタイムアタックをしようというところで赤旗になったので非常に残念だ」と語ります。
タイム的には8番手というところでしたが、赤旗原因となった17号車 KEIHIN NSX-GTがQ2最下位の8番手となったことによりModulo EPSON NSX-GTは7番手からスタートするとになりました。
これまでの4戦では粘り強さで少なからずポイントを獲得してきたModulo EPSON NSX-GT。500マイルという長いレースではもっと高いところへ躍進してくれそうで期待が膨らみます。
一方、予選順位がGT300クラス8位となった34号車 Modulo KENWOOD NSX GT3。しかしその内容は今後の飛躍を予感させるものでした。
予選後のインタビューでブレーキパッドを刷新したと語る道上龍選手。「タイでの教訓を生かしてブレーキを見直した」ということで今回用意されたのは耐久レース用のパッド。
午前のフリー走行で「かなり良いフィーリングをつかんだ」とのことで、道上選手が乗る予選Q1ではもっと追い込んだセッティングで臨んだようですが思うような結果とはならなかったようです。
インターバルでセッティングを元に戻し臨んだQ2、そのアタックでは目覚ましい成果が表れたのです。
Q2を担当した大津弘樹選手は、ラスト2分のところでセクター1とセクター2の区間ベストを記録!このままいけばポールかと思われましたが、その周のセクター3を思うように伸ばせません。
大津選手は「アタックを始めて2周目のセクター3がいいタイムでそのままアタックラップを続けてセクター1と2をベストタイムで行けたのですがセクター3で伸ばせませんでした。タイヤのピークの合わせこみをうまく生かせればもっといい結果になったと思います」と語ります。
要するにタイムの良かった第3セクターの分を次の周に持ち越せるようなピークの合わせこみをできればポールポジションだったということなのです。
予選結果としては8位ですが、実はポールポジションを狙えるところまで成長したModulo KENWOOD NSX GT3と大津弘樹選手。
2台のModuloマシンがこの富士500mileでは素晴らしい結果を期待できる予感がします。800㎞先のフィニッシュでどんなドラマが待っているのでしょうか。期待に胸が膨らみます。
(写真・文:松永和浩)