【サーキット女子に聞いたモータースポーツの魅力】その1・佐野真彩さん「一体感に魅せられて」

とかく男の世界と思われがちなモータースポーツの世界ですが、最近は競女カップやWシリーズなど、ドライバーを女性限定にしたカテゴリも発足するなど、モータースポーツに関わる女性も増えてきました。

そんなモータースポーツの中でも、ドライバーとしてではなく、主役を支えるかたちでモータースポーツに関わっている女性たちは、一体どんなところにモータースポーツの魅力を感じているのでしょう?

そんな疑問を、実際にモータースポーツの現場にいる女性に聞いてみようというこの企画。

記念すべき第1回目は、今シーズン5年ぶりにサーキットに帰ってきてくれた、佐野真彩さんにお話を伺いました。

── まずは佐野さんの経歴から教えてください

私は2010年にフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)でレースクイーンデビューし、2011年からはスーパーGTで4年間レースクイーンとしてサーキットに立たせていただきました。

そのうち、2011年と2013,2014年にWedsSport RACING PROJECT BANDOHでレースクイーンを務めさせていただき、2013年度には日本レースクイーン大賞グランプリを、そしてレースクイーン・オブ・ザ・イヤー13-14を受賞させていただきました。
2014年でレースクイーンを引退した後は芸能事務所に移籍して、主にニュースキャスターやリポーターなどのタレント活動をしてきました。

最近ではそうした活動のおかげで司会やMCなどのお仕事もいただけるようになり、いただいたお仕事一つ一つに丁寧に、自分のペースで向き合いたいと思い、今年からフリーランスとして活動させていただくことになりました。

── お話を聞いただけで、佐野さんの人気の高さと多忙さが伝わってきますね。さらに、今年からはそうした活動に加えてレーシングチームのアンバサダーという、あまり聞き慣れないポジションに就任したとの事ですが、その経緯やお仕事内容について教えていただけますか?

実は最初、チームからアンバサダーのお話をいただいて、実際何をすればいいんだろう、何ができるんだろうというのが第一印象でした。私がお世話になっているWedsSport RACING PROJECT BANDOHには、毎年素晴らしいレースクイーンがいますけど、アンバサダーというポジションは私が初めてですし、私が知る限り他のチームでもおそらく今までなかったと思います。

なので、一体自分に何ができるのか、例えばレースクイーンのように表立ってチームやスポンサーさんのPRをすればいいのか、はたまたチームマネージャーさんやコントローラーさん達と一緒に裏方としてチームを支えるのか、そのバランスがわからなくて、正直ちょっと迷いました。

そんな中、レースクイーンを引退してサーキットやレース業界から離れている約5年の間に、多くの方と接する機会をいただけて、そこでいろいろお話を伺っていると、モータースポーツを知っている方が意外に少なかったっていう事を思い出したんです。

でもそういう方たちもライブが好きな方は多くて、私自身もそうなんですが格闘技とかをアリーナまで観に行って生で応援する方がとてもたくさんいらっしゃったんです。

それならモータースポーツも、興味のない方でも実際に観たらハマる方も少なくないと思い、そういう方々に向けてSNSなどで発信して、私を通じて一人でも多くの方がモータースポーツに興味を持ってくれたらいいなと思いました。

そういう気持ちを(WedsSport RACING PROJECT BANDOHの)マサ監督にもお話ししたところ、監督のイメージしていたアンバサダーの活動ともマッチし、自分の経験なども活かせるなと思い、今回のお話を受けさせていただきました。

── なるほど。アンバサダーと言うのは名ばかりではなく、モータースポーツを知ってもらいたいというアツい気持ちが詰まっているという事ですね。では、具体的にモータースポーツのどんなところに魅力を感じ、伝えたいとお考えですか?

実は私、レースクイーンになる前は車に興味がなく、船舶免許は持っているのですが、車の運転免許は持っていないんです。

ところがレースクイーンになってサーキットに来てみると、レースの主役はレーシングカーやそれを操るドライバーさんたちなのですが、レースって1人ではとてもできなくて、チームそれぞれにタイヤ交換したり給油をするメカニックさん達がいて、チームの広告塔となるレースクイーンがいて、そんなみんなをまとめる監督さんがいます。

さらにチームマネージャーさんやコントローラーさん、チームを支援してくださるスポンサーさん達がいて、それプラスWedsSportさんにはとてもアツい応援団やファンの方々がたくさんいます。

そんな大勢の人たちが勝利に向かって一丸となってレースを戦っているっていう一体感って普段なかなか味わうことができないので、そういう場所に自分も携われたことで、今ではモータースポーツがすごく好きだし、魅力的なところだと思います。そんな体験をぜひ多くの方にも共有してもらえればと思っています。

アンバサダーとしては、特にSNSでの情報発信をしていこうと思っています。

例えば、メカニックさんはレースの時はすごくストイックにやっているけど、レースを離れると例えばお酒ばっかり飲んでいるとか(笑)そんな人間味のあるチームの裏側ってなかなか知る事ができないと思うので、そういうことまで知っている私だからこそできる情報発信も楽しみにしていてもらいたいです。

また、アンバサダーとしてサーキットに帰ってきて、レースクイーン時代のファンの方々や、他にも久しぶりな方々にお会いして、なんかホームに帰ってきたって感じがしてとても嬉しいですね。さらに、アンバサダーのコスチュームを作っていただいたので、実際見たり写真を撮りにサーキットやトークショー(無料)に足を運んでいただくと、もれなく私にも会えますので(笑)レースにまだ興味のないって方にも、ぜひお友達と一緒に足を運んでもらって、レースって楽しそうって感じてもらえたら嬉しいです。

たくさんの人たちが優勝という目標に向かって団結する、そしてそこに自分自身も加われるモータースポーツが、最初は車に興味のなかった佐野さんを魅了したようです。佐野さんを通じてこの記事をご覧になっているあなたも、そんな一体感を感じたら佐野さんに伝えてみてはいかがでしょうか?

まずは佐野さんが実際に写真などで情報発信しているSNSのアカウントもぜひフォローしてチェックしてみましょう!

そして今週末には、富士スピードウェイで、国内では5月の鈴鹿以来となるスーパーGT第5戦が開催されます。佐野さんに会いに富士スピードウェイに是非お越しください。

それでは第2回目もお楽しみに!

(H@ty)

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