【スーパーフォーミュラ第4戦富士】雨の予選を、好調のルーキーが制す!

●大混乱の予選。有力選手が脱落するなら、ルーキーがPPを獲得

静岡県は富士スピードウェイで開催のスーパーフォーミュラ第4戦。世界有数の1.5kmを誇るホームストレートの先にある第1コーナー、通称TGRコーナーもうっすらと靄がかかり雨も降り出しそうな天候の中、13日の午前9時5分からフリー走行が行われました。

1時間のフリー走行は全車スリックタイヤでそれぞれのメニューを消化していきます。#37 VANTELIN TEAM TOM’Sのニック・キャシディ選手が非公認ながら、ここ富士スピードウェイのコースレコードを上回る1’22.569というタイムを叩き出し、今季から導入された新型車両SF19のポテンシャルの高さを見せつけます。

このフリー走行では、上位7台までがトヨタエンジン搭載車だったこと、そしてホンダエンジン最上位が、この第4戦でスーパーフォーミュラ初参戦となるレッドブル・ジュニアチームの #15 TEAM MUGEN パトリシオ・オワード選手となりました。

また、上位16位までが1秒以内にひしめく結果となり、午後の予選にむけてコースレコード更新の期待が高まります。

ところがその期待も虚しく、予選前に行われたF3ではスリックタイヤでコースアウトする車両が続出するほどの雨となり、ウェット宣言が出されレインタイヤを装着しての予選となりました。

いつ雨が強くなってもおかしくない天候のため、全車Q1開始直後から続々とコースインしていきます。すると注目のオワード選手がアウトラップでいきなりコースオフ。車両回収のため赤旗となり、オワード選手はタイム計測することなく予選を終えてしまいます。

20分間のQ1では、前戦SUGOで表彰台を獲得した#18 carrozzeria Team KCMG 小林 可夢偉選手や#50 B-Max Racing with motopark ルーカス・アウアー選手、そして今シーズンここまで3戦全てで入賞、ポイント獲得している#3 KONDO RACING 山下 健太選手など8選手が敗退。まだまだウェット路面でのデータが少ないSF19ということもあったのか、想定外の結果となります。

10分のインターバルを挟み7分間で行われたQ2では、ディフェンディングチャンピオンの#1 DOCOMO TEAM DANDELION RACING 山本 尚貴選手や、チームメイトでQ1トップ通過の#5 福住 仁嶺選手がまさかの敗退。トップタイムもQ1から0.9秒以上遅くなっていることから、雨による路面コンディションが悪化していることが伺い知れます。

そしてポールポジションを決めるQ3。ホームストレートを走り抜けるマシンが巻き上げるウォータースクリーンもしだいに白くはっきりと見えるようになる中、全車アタックに入っていきます。しかしここで第1戦でポールポジションを獲得した#65 TCS NAKAJIMA RACING 牧野 任祐選手がホームストレート上でスローダウン。ピットロードエンドにゆっくりとマシンを止めます。

一瞬赤旗か?と誰もが心配する中予選はそのまま進行し、牧野選手のチームメイト#64 アレックス・パロウ選手が自身初となるポールポジションを獲得しました。2番手には#39 JMS P.MU/CERUMO・INGING 坪井 翔選手が入り、フロントローをルーキードライバーが獲得する結果となりました。

翌14日も天候の崩れが懸念されますが、混戦必至のスーパーフォーミュラ第4戦決勝は午後1時45分スタートの予定となっています。

(H@ty)