たくさんの人に支えられているモータースポーツに触れられた、タイの街中での一コマ【SUPER GT 2019】

●レプリカ? 展示のための移動? それとも…? モータースポーツの舞台裏

今年もアツい戦いが繰り広げられ、無事に閉幕したスーパーGT第4戦タイラウンド。熱戦の興奮も冷めやらぬ月曜日、取材を終えた我々取材陣も帰国するべく、バンコクへ車を走らせていました。

片側3車線の道路を走行中、ふと左に目をやると、遠目からでも何やら異彩を放つ、1台の大きなウイングのついた車が積載車で運ばれているのに気づきました。

「あれ?」

信号待ちでその車が近づくにつれ、疑念が確信に変わります。昨日サーキットで、優勝したWAKO’S6号車と激しいバトルを繰り広げたau TOM’S LC500ではありませんか!

最初は自分の目を疑った筆者でしたが、いろいろな仮説が頭の中をよぎります。週末のイベント広場に置いてあったレプリカ説、このあとバンコクで開催されるバンコクオートサロンに展示説etc…

どれもあまり現実味のない仮説ばかりでしたが、ここである事を思い出しました。日曜の決勝レース後半、ヘアピンの立ち上がりで36号車と37号車が競り合いの中で接触、アウト側にいた36号車がジャンプしアンダーフロアを激しくヒットした事を。

このアクシデントの後、急にペースが落ちた事を考えると、あくまでも想像の域を出ませんが、1ヶ月後の第5戦に向けての車両修理のために急遽空輸するための陸送だったのではないでしょうか。

元々、多くの人が携わり支え合って成り立っているモータースポーツ。こういったイレギュラーな事態が起こった時にも、普段なら関わることのない多くの人々に助けられているんだなぁと思うと感慨深く、より一層モータースポーツっていいなぁと思うのは、きっと筆者だけではないと信じてやみません。

(H@ty)