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いやいや…お待たせしちゃいました〜! The昭和の香り漂うOPTION誌バックナンバーを紹介している「Play Back The OPTION」、約4ヵ月ぶり、令和初でございます。
今回紹介するのは、約1年前の2018年5月にclicccarにて連載で紹介していた「OPT・300ZX耐久レース参戦記」のその後…というか第2戦です。
OPT影の編集長・Dai稲田所有のフェアレディZ31をベースに、東名自動車、HKS、ヨコハマタイヤ、NISMO…などの名門レース関係各社を巻き込みIMSA仕様としてマシンを制作。とりあえず初戦は完走しちゃったOPT・Z。
が、この記事は「第2戦報告〜!」という内容ではなく、OPT・TRUST・RE雨宮の参加マシンを比較紹介!って言う記事です。元祖・昭和の「GRスープラ」!?、TRUSTセリカをまずは紹介しましょう。
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OPT300ZX富士耐久レース挑戦第2戦目ですよ〜ん
<富士500マイル・レース> 1985年7月27〜28日
三強・速いのはオレっちヨ!
【ストリートの決着はサーキットだ!】
そりゃ、富士の耐久は500ps以上のグループCカーが主役です。だけど、オレたちには関係ありません。ハコのツーリングカーで勝負だ。ゼロヨン、最高速、どちらもチューニングの性能がモノをいうけど、総合力となればやはりサーキット。第2戦のOPT300ZXのターゲットはセリカとサバンナ、となればトラストとRE雨宮に勝たねばならぬ。
■対決! ぶっ飛びレース仕様のメカ比較
ハコの市販モデルを限界までチューニングするのはオレたちのひとつの夢だ。そしてスピード無制限のサーキットで戦う。スポーティカー三強、フェアレディ、セリカ、サバンナ。そのメカニズムはノーマルとどこが進化しているのか……見てちょうだい。
【セリカGT】by TRUST
トラスト・セリカのベース車は左ハンドルの輸出仕様で、右ハンドルに改造してある。国内仕様のボディより100kg以上軽いのだ。年式は57年式頃のものでグレードはセリカLB。アメリカでIMSAの公認車両を受けたもの。それだけに精悍なスタイルに仕上がっている。
車両重量は950kg、軽量化のためリヤのホーシング部から後ろはフレームなし! ガスタンクを中心にスチールパイプでフレームを作ってある。最終的には重量は845kgを目標。巨大なオーバーフェンダーはIMSAタイプなのでストリートには使えないよ。
ホイールはロナール、F10J/R11Jの16インチ。タイヤはダンロップ・スリックでF270/590-16、R290/625-16。
■これぞレース仕様の教科書・IMSAカーだ
なにしろトラストのセリカは強い。ベースが輸入仕様のR型搭載だったこともあり、心臓部にはトヨタ18R-G改の4バルブ2.2Lを積んでいるのが特徴で、パワーは305psとかなりの数値だ(これがかつてのF2や富士GC用だった)。
しかし、速さの秘密はサスペンションを含んだトータルな総合性能にある。
なんたってFISCO(※現FSW)1分35秒が可能という速さはコーナリングスピードと操縦性の良さが決め手なのだ。ブレーキも強力なロッキードでコーナーの突っ込みで頑張れる。
これにメカニカルインジェクションのレスポンスのいいエンジンときている。ボディだって本格的なエアロダイナミック形状なので、安定性バツグン。
セリカGTといってもノーマルとはまるっきり中味が違うんだ。しかし、富士耐久ではツーリングカーの王者だから今、一番強いのは確かだ。
セリカのサスペンションもFストラット/Rセミトレだが、ちゃんとしたレース用パーツがあるから強い。リンク類はパイプで構成され、トラストで徹底的に改良されている。
ブレーキが強力なロッキード製大径ローターと4ポッドキャリパーというのも凄い
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「XX」じゃないので正確には元祖「GRスープラ」ではないけど、まぁいいっしょ! 次回はRE雨宮、雨さんとこのサバンナを紹介します。
[OPTION 1985年10月号より]
(Play Back The OPTION by 永光やすの)