自動運転の規定整備とともに「ながら運転」への罰則強化。「改正道路交通法」が参院で可決

●「レベル3」の自動運転車両ならドライバーのスマホも読書もOK!!

2019年3月に閣議決定されていた改正道路交通法が2019年5月28日、参議院本会議で可決されました。

議案要旨によると「自動運転に対応すべく、運転者などへの義務の規定整備」「クルマまたは、原動機付自転車の運転中の携帯電話使用に対する罰則の強化」というのが主な内容になっています。

自動運転の「レベル3」以上を想定した自動運転車両について、「道路運送車両法に規定される作動状態記録装置により、作動状態の確認に必要な情報を正確に記録することができないものを運転させ、または運転してはならない」とあります。つまり、こうした作動状態記録装置を備えていることが条件になります。

さらに、「クルマの使用者は記録を保存しなければならない」としています。ドライバーがこうしたデータにアクセスすることはないでしょうが、事故時に原因が分かるように警察に提出するという流れになりそう。

また、警察官は整備不良車両に該当すると認められる車両が運転されている際に、ドライバーに対し「作動状態記録装置により記録された記録の提示を求めることができる」としています。

自動運行車両のドライバーは、自動運行装置に関する使用条件(道路運送車両法に規定される、国土交通大臣が付する条件)を満たさない場合、自動運行装置を使って運転することを禁じられています。つまり、故障などのトラブルがある場合は、ドライバーがオーバーライドすることで手動運転する必要があります。

なお、条件を満たしたオートパイロット作動中であれば、ドライバーもスマホなどの使用が可能になります。

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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