新型ポルシェ911(タイプ992)、日本で正式発表! 価格はカレラSの1660万円からカレラ4Sカブリオレの1997万円まで

■第8世代となる新型ポルシェ911は450psの3L水平対向6気筒ツインターボエンジン搭載

5月28日、ポルシェジャパンは新型ポルシェ911を発表しました。まず導入されるのは4グレードで、価格はカレラSが1666万円、カレラ4Sが1772万円、カレラSカブリオレが1891万円、カレラ4Sが1997万円となっています。

今回発表された911はタイプ992というコードネームが付けられたモデルで、1963年に発表された初代から数えて第8世代にあたるものです。

外観は911のデザイン言語を踏襲しつつ、曲線や直線をよりシンプルに表現するとともに、先代モデルであるタイプ991に対してワイド化が図られたのが特徴です。タイプ911では一部モデルだけだったワイドボディが全モデルに採用されるとともに、フロントのトレッドが大幅に拡大されました。

新型911はただ大きくなっただけではありません。ボディにはアルミの採用部位を拡大して軽量化を実現しています。ボディ単体重量は先代より12kg軽い240kgとなった一方で、ボディの曲げ剛性とねじり剛性はともに5%向上しています。

エンジンは全グレードが3.0Lの水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載しています。タイプ991に対しては、ターボチャージャーを大型化して過給圧をアップするとともに吸排気系の効率を向上、その結果50ps増の450ps/6500rpmを実現しました。この新エンジンに組み合わされるトランスミッションは、新開発の8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)となります。

内装は1970年代の911をモチーフに、水平基調でよりワイドな印象を強めました。中央には10.9インチの大型モニターを据えたほか、センターのタコメーター以外はすべてデジタル化するなど、先進性も取り入れられています。

スポーツカーの性能を測る上での一つの指標であるニュルブルクリンク北コースのラップタイムは、7分25秒を記録。タイプ991から5秒短縮という立派なものです。とはいえ、新型911はラップタイム向上だけを狙って開発されたものではありません。スポーツカーとしての走る喜びと日常でも快適に使える実用性を兼ね備えていることが、いつの時代も911に課せられた使命なのです。

全車に標準搭載される世界で初めての新機能「ウェットモード」も、そうした911のオールマイティな資質をより高める装備と言えるでしょう。これは濡れた路面のコンディションを検知し、各種のコントロールシステムを状況に合わせて調整してドライバーに知らせるというものです。

昨年、ポルシェはグローバルで販売台数25万6255台という新記録を打ち立てました。日本でも7166台を販売し、9年連続で販売台数の記録を更新することとなりました。新型911の販売開始によって、ポルシェジャパンでは10年連続の記録更新を狙っています。

6月15日(土)・16日(日)には、富士スピードウェイを借り切ってのイベント「ポルシェ・スポーツカー・トゥギャザー・デイ2019」が開催されます。ここで新型911が展示されるほか、パレードランでの先導走行が行われるとのこと。新型911を自分の目で確かめたいファンは、足を運んでみてはいかがでしょうか。

■価格表
新型911カレラS 8速PDK 右ハンドル ¥16,660,000
新型911カレラ4S 8速PDK 右ハンドル ¥17,720,000
新型911カレラSカブリオレ 8速PDK 右ハンドル ¥18,910,000
新型911カレラ4Sカブリオレ 8速PDK 右ハンドル ¥19,970,000 

(長野達郎)