■新型KATANAは欧州と共通スペックの148psで登場
●初代カタナ風のメーターバイザーもオプションで用意
5月24日、スズキ新型KATANA(カタナ)の日本仕様が発表され、5月30日より発売されることが明らかになった。
2017年のミラノ国際モーターサイクルショーで参考出品された「KATANA 3.0 CONCEPT」のデザインを尊重しつつ、スズキの「ものづくり精神」とKATANAのヒストリーが注入された現代のカタナとして蘇った。初代カタナを思わせる角型ヘッドライトや日本刀の鋭い切っ先をイメージしたフロントカウル先端の造形などは、スズキがオリジナルのデザインとしてこだわった部分だ。
GSX-R1000(K5)由来の水冷並列4気筒DOHC4バルブエンジンと車体はスポーツネイキッド「GSX-S1000」がベースだが、外観デザインに合わせてバッテリーや燃料タンクなどのレイアウトを変更。幅広のアップハンドルによる快適性とともに、ライダーの着座位置を前寄りにセットすることでライディングの自由度を確保しつつ、フロント荷重を高めることでよりスポーティなハンドリングを実現した。これに合わせて前後サスペンションのセッティングも見直されている。また、スロットルグリップのプーリー形状を最適化することで、開け始めの穏やかなレスポンスにもこだわった。
その他、スズキ十八番のローRPMアシストやイージースタートシステム、3モードトラクションコントロール、ABSなどの電子デバイスも標準装備し日常での扱いやすさと安全性を確保している。なお、エンジンの仕様やサスペンションのセッティングなどは欧州仕様とすべて共通だ(スペック上では日本仕様の最高出力が148ps/10,000rpmなのに対して、欧州仕様は150ps/10,000rpmとなっているが、これは認証上の表記の仕方の違いだけ)。なお、車体色はシルバーとブラックの2色を設定。価格は151万2000円(消費税込)となっている。
19年ぶりに復活したKATANAブランドの快進撃が、いよいよ日本でも始まろうとしている。
(文:ケニー佐川)
新型KATANAの開発スタッフ。左から技術・品質評価グループの大城 光さん、車体設計グループの三池翔太さん、チーフエンジニアの寺田 覚さん。右端は、スズキ二輪の濱本英信社長。
こちらはオプションパーツ装着車。防風効果を高めるとともに、初代カタナのフェイスにより近づくメーターバイザー(スモーク)などが用意される。