【新車】レクサスRC Fがマイナーチェンジ。軽量化および最高出力向上でさらなる高みを追求

●飽くなき挑戦を象徴する“Performance package”も新設定

レクサスのスポーツクーペであるRC Fが2019年5月にマイナーチェンジを受け、同日から発売されました。

レクサスのスポーツモデルの中でも別格となるRC Fの“F”は、2007年のIS F発売とともに「公道からサーキットまでシームレスに走りを楽しめる」という開発テーマを掲げ、同ブランドの高性能モデルのラインアップとして誕生。

“F”の新たな一歩として今回リリースされた新型「RC F」は、持ち味とする優れたパフォーマンスを絶え間なく進化させることを目指し、軽量化や空力性能のほか、パワートレーン、タイヤ、サスペンションなど、あらゆる点に改良を加えて、常用域での軽快な走りと限界域における優れたハンドリングを実現したとしています。

最新「RC F」の進化のポイントは、運動性能向上を狙って軽量化が図られ、従来型よりも20kgの軽量化を実現した点。さらに、レスポンスに優れたハンドリングと限界領域でのコントロール性向上を目的に、トレッドパターン1本1本のコンパウンド材質までこだわったというタイヤが新開発されています。

また、エンジンマウント、サスペンションメンバーブッシュ、ステアリングラックブッシュなどの剛性を高めたことで、サーキット走行などにおいても優れた操縦安定性を発揮するそう。

エンジンは、“F”の自然吸気エンジンならではのリニアな加速フィーリングを際立たせるべく、エンジン出力を向上させるとともに、エアクリーナ-形状変更による吸気性能向上とスロットル制御の改良を実施。アクセルレスポンスの向上が図られています。

ディファレンシャルのローギヤ化を図ることで、サーキット走行におけるアクセルでの車両コントロール性を向上させ、街乗りの際にも軽快な走りを感じることができるとしています。

外観は、「レース育ちのスタイリング」をコンセプトに、レースで培われた空力デバイスや形状を最大限スタイリングに織り込まれたデザインに変更されています。

具体的には、フロントスポイラーのコーナーにカナード形状を採用することで、ダウンフォースが向上されたほか、サイドのロッカーモール後端にアンダーカット形状をつくることにより、リヤタイヤ周辺の乱気流を抑制するなど、空力性能の向上を目的としながら、“F”としての独自性を狙ったデザインになっています。

前後のホイールハウスにエアアウトレットを設けることでホイールハウス内に溜まった空気の圧力を低減。最適なコーナリング姿勢やステアリングの応答性向上に寄与するとしています。さらに、エンジントルクを制御し、発進時のタイヤ空転を防ぐローンチコントロールを採用することで、スポーツ走行における鋭いスタートダッシュを実現。

今回のマイナーチェンジでは、“F”の高性能に加えて、進化への飽くなき挑戦を象徴する“Performance package”が新たに設定されたのもトピックス。

日本のSUPER GTや米国のデイトナ24時間レースなど、モータースポーツで培われた技術を応用し、CFRPの外装部品やカーボンセラミックブレーキ、チタンマフラーなどの採用でさらなる軽量化が追求されているほか、加速性能、空力性能も引き上げることで、より高い次元の運動性能を追求したとしています。

インテリアも“Performance package”にふさわしい専用内装色のフレアレッドや専用のオーナメントパネルレッドカーボンが採用され、運転の愉しさを際立たせる仕上がりに。

エクステリアでは、外装部品にCFRPを用いたカーボンフロントスポイラー、カーボン大型ロッカーフィン、カーボンエクステリアパーツ(エンジンフード・ルーフ)が装着したほか、軽量鍛造アルミホイール(マットブラック塗装)、チタンマフラーを装備。

さらに、専用装備のカーボンパーテーションブレース、カーボンセラミックブレーキ、カーボンリヤウィング(固定式)を採用し、従来型比約70kgの軽量化を実現したとしています。“Performance package”の高い運動性能に寄与しています。また、ディスクローターはリヤもフロントと同径の380mmとし、さらに高い制動力を追求。レッドブレーキキャリパー(フロント・リヤ)は“Performance package”であることを主張。

専用のカーボンリヤウィング(固定式)は、標準仕様に採用されているアクティブリヤウィング以上のハイダウンフォースとロードラッグを実現し、高速走行時の安定性と高速域の伸び感を両立したとしています。

新型RC Fのエンジンは、481PS/535Nmを誇る5.0L V型8気筒で、従来型の477PS/530Nmからさらに出力を向上。組み合わされるトランスミッションは、電子制御8速オートマチックの「8-Speed SPDS」。価格は「RC F」が10,210,909円、「“Carbon Exterior package”」が10,996,364円、「“Performance package”」が14,040,000円です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる