新元号「令和」発表! あと1カ月で幕を閉じる「平成」最初の新車は何?

■平成元年=1989年は国産車ヴィンテージイヤーだった!

・平成元年デビューの名車は何?

2019年4月1日に新元号「令和(れいわ)」が発表され、5月1日に施行となり平成が幕を閉じます。1989年1月8日に始まった平成元年ですが、この年は国産車のビンテージイヤーと呼ばれているほど名車がたくさん登場しています。

そのビンテージイヤーの平成元年で、最も早く登場した国産の新型車は何だか皆さんはご存じでしょうか。平成が始まったわずか1週間後も1月15日に日産・パオが期間限定車として発売されました。

日産パオはコンパクトカーの初代マーチをベースとしたパイクカーシリーズの第2弾として登場したモデルです。1987年に開催された第26回東京モーターショーで発表されたパオは1989年1月15日から4月14日までを受注期間として設定し、この間に予約されたすべての台数を生産するという販売方式をとりました。その結果、受注台数は5万台を超えて、納車まで最長1年半という期間を要しました。

レトロ感漂うデザインのパオはバックドアにガラスハッチとドロップゲートを組み合わせた上下開き式を採用。ルーフにはノーマルルーフに加えて、キャンバストップを採用し、手軽にオープンエアを楽しむことができました。搭載しているエンジンは1L直4SOHCのみで、ミッションは5速MTと3速ATが組み合わされます。駆動方式もFFのみと限定車らしくシンプルなグレード構成が特徴です。

パオは新車のときも予約が殺到するほど人気でしたが、その人気は中古車になってもまったく衰えません。その人気はパオだけでなく、同じパイクカーのBe-1やフィガロを専門に扱うショップが登場するほどということからもうかがえます。登場から30年が経過し、平成が終わろうとしている現在でもパオの中古車は日本全国で77台も流通しており、価格帯は23万〜189万円となっています。

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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