「カワサキ・ニンジャH2カーボン」怒涛の231ps! スーパーチャージャーによる異次元加速!!【モーターサイクルショー独選注目マシンKawasaki編】

■カーボンカウルも貴重品! 356万4000円はバーゲンプライス!?【カワサキ ニンジャH2カーボン】

「超えること、それ自体が存在意義なのだ!」

クリッカー(以下クリ):存在感ありますよね、まさに川崎重工製。ガンダムで言えば、明らかにジオン公国側のデザインですよね(笑)。

ケニー佐川(以下ケニー):キミ、いい感性してるねー! そこがまさしくカワサキの魅力なんだよ。相手がガンダムを出してきたら、巨大なモビルアーマーで対抗しちゃうような「力技」に痺れるね。今回もピーク231ps、ラム圧過給で242psだと! 公道マシンとしてはもちろん断トツだし、MotoGPマシン並みだよ。

 

クリ:話がまたマニアックな方向に……。でも必要ですか、そのパワー?

ケニー:数年前に初代H2がデビューしたときに思ったこと。それはスーパーチャージャーなど本当に必要なのか、という疑問だった。何故かというと、当時のZX-10RとZX-14Rが過給無しで同じく200psをすでに達成していたから。たしかにサーキット専用のH2Rは300psを叩き出していたから、キャパ的には可能だと分かってはいたけどね。

 

クリ:では、なんで最初から出さなかったんでしょう?

ケニー:それは出し惜しみ…ではなくて機が熟したからだと思う。ベースになったのはH2 SXのバランス型スーパーチャージドエンジンだ。初代H2に見られたドッカンパワーは街乗りでも扱いやすく調教され、それがさらに熟成されて新型H2に搭載されている。つまり、普通の人間が制御できるようになったんだ。「全てを超える」がこのマシンのコンセプト。パワー云々が問題なんじゃない。過去を超えていくこと、それ自体が存在意義なんだよ。

ケニー佐川が動画でレポート!

(長野達郎)

REPORT:ケニー佐川

バブル全盛期をRECRUITグループの会社員として謳歌した後、モータージャーナリストへ華麗に転身。元WGP500王者のケビン・シュワンツのスクールでライディングのメソッドを伝授され、現在は自身もライディングスクール校長を務める。ライテクと髭のお手入れについては一家言あり。