スズキへ「トヨタ・ハイブリッドシステム」を供給。トヨタとスズキの協業が前進

1:トヨタの強みである電動化技術、電動車の供給

●スズキへTHS(トヨタハイブリッドシステム)を供給(グローバル)
●ハイブリッドシステム・エンジン及び電池の現地調達化によるインドでのHV技術の普及(インド)
●欧州でのスズキへの電動車OEM(トヨタ名 RAV4、カローラワゴン)供給(欧州)

2:スズキの強みである小型車・小型パワートレーンの供給

●インドでのスズキ小型モデル(スズキ名 シアズ、エルティガ)をトヨタにOEM供給(インド)
●デンソーとトヨタが支援するスズキの新開発エンジンを、トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ポーランドで生産し、トヨタ小型モデルへ搭載(欧州)
●スズキがインドで生産する小型車(スズキ名 バレーノ、ビターラブレッツァ、シアズ、エルティガ)をトヨタのアフリカ市場向けにもOEM供給(アフリカ)

3:両社の強みを生かした開発・生産領域での協業

●スズキのインドにおける車両開発の知見も活用したトヨタCセグメントMPVの共同開発およびスズキへのOEM供給(インド)
●2022年からトヨタキルロスカ自動車(TKM)で小型SUV(スズキ名 ビターラブレッツァ)を生産

となっています。協業の具体策が見えてこなかった点については、インド政府の電動化政策の行方がなかなか定まらず、この点がトヨタとスズキの協業計画に影響を与えたという憶測も流れています。

インドのEV化政策がどう動いていこうとしても、大きな流れとして電動化は避けられませんから、今回の具体化によりインドや欧州、アフリカ、グローバルでどういった成果を上げられるかさらに注目です。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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