●誕生から30年。累計販売台数1000万台を達成したレクサス
レクサスが北米で展開を始めたのは、日本がバブル真っ盛りの1989年。LSとESというセダンを擁し、北米での順調なセールスが伝えられていました。
LS、GS、IS、SCを擁し、レクサスが日本でも展開されたのは2005年。レクサスの誕生から約30年を経た2019年2月25日、世界累計販売台数約1,000万台を達成したと発表しました。
山手線の新駅で話題の、東京・高輪にある第1号店の取材にも伺いました。当時は、日本ならではの「おもてなし」という世界観は一度聞くだけではピンとこなかったのも記憶しています。日本での販売台数は、思うようにいっていないという指摘の声もありました。
しかし、現在では日本を代表する高級車ブランドとして、唯一成功しているといっても過言ではありません。
スタート時のレクサスは、確かに「トヨタ」ブランドの高級チャネル版であり、その差が分かりにくいという面もありました。近年では、ブランド戦略も確立し、プラットフォームを共有化しながらもデザインや機能をより個性化するなど、その地位を着々と固めている印象を受けます。
さらにレクサスは、高級車市場におけるハイブリッドテクノロジーの先駆者として2005年にRX400hを発売して以降、ラインアップの拡充を続け、ハイブリッドモデルの累計販売台数は145万台超となっています。欧州車と比べると、プラグインハイブリッド、EVの品揃えはほとんどない状態ですが、今後の展開が期待されます。
また、2018年に量産車として世界で初めてデジタルアウターミラーを採用した新型ESや、新ジャンルのコンパクトクロスオーバーUXを発売し、グローバルで過去最高の698,330台を記録しています。ハイブリッドモデルの年間販売実績は、そのうち20%を占めているそう。
レクサスは、ハイブリッドなどの先進技術や、クルマを操る愉しさを追求した“F”シリーズなど、より魅力的な商品ラインアップの拡充を図るとしています。
(塚田勝弘)