●ロング&ワイド&ローなディメンションをもつAクラス
新型メルセデス・ベンツAクラスは、全長4440×全幅1800×全高1420mm。先代の全長4300×全幅1780×全高1435mmと比べると、140mm長くなり、20mmワイドになり、15mm低くなっています。なお、欧州Cセグメントのベンチマークであるフォルクスワーゲン・ゴルフは、全長4265×全幅1800×全高1480mm。
新型Aクラスは、モデル末期である現行ゴルフよりも135mm長く、ロング&ローというべき数値になっています。1.8mの全幅は決してナローとはいえませんから、実際はロング&ワイド&ローというべきディメンションになっています。
実車を眺めても際立つのはその長さで、ひと目でメルセデス・ベンツ、Aクラスと分かるものの、より立派に大きくなったのも明らか。なお、最小回転半径は5.0mで、先代は5.1mでしたので、取り回しはほとんど差がないといえるかもしれません。
大きくなっても新型Aクラスは、AからCピラーまでのスリム化による視界の改善(360度で約10%)が図られていて、新型の死角は360°合計で97.2°、新型は86.73°と小さくなっています。
さらに居住性では、前後席ともに頭上、肩まわり、肘まわりの余裕が増し、とくに少し狭く感じられた先代のリヤシートは、明らかにゆったりしています。
トランク容量は、先代よりも29L増しただけでなく、開口部は200MMワイドに、荷室長は115mm、荷室幅は225mmも長くなり、低くなった全高を感じさせないパッケージといえそう。
新型Aクラスを皮切りに、CLA、GLAなどの派生モデルも順次新型にスイッチしてもこのパッケージングがベースであれば、やや狭く感じた後席まわりの居住性改善が期待できます。
(文/写真 塚田勝弘)