CESにステアリングホイールもペダルもない「ロボ・タクシー」登場。ZF、自動運転レベル4を実現するソリューションを発表(PR)

●ステアリングホイールもペダルもない「ロボ・タクシー」

自動車用システムサプライヤーのZFは、先ごろラスベガスで開催されたCES2019で高度な自動運転を実現するソリューションを発表しました。マスコミ向けイベントで試乗することのできた「ロボ・タクシー」には、ステアリングホイールもペダルもなく、ダッシュボードに備え付けられたモニター上で行き先を設定すれば、あとは自動で安全に目的地まで運んでくれるという優れものでした。

このロボ・タクシー、スマートフォンから呼ぶことが可能で、世界中で検討が進められている新しい都市交通の考え方である「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」の自動配車サービス実現につながるソリューションと言えるでしょう。

ZFと言えば、トランスミッションや「ザックス」ブランドのショックアブソーバーなど駆動系とサスペンション関連技術で有名なドイツの会社ですが、近年では予防安全や先進運転支援システム(ADAS)/自動運転にも力を入れています。ロボ・タクシーの他、今回発表されたのは、ある環境・条件下ではありますが運転操作の全てをクルマが行う自動運転の「レベル4」を実現するテクノロジーの数々です。その中核を担うのは、「ZF ProAI RoboThink」と呼ばれる車載コンピューターの最新モデルでした。

業界最高性能の中央制御ユニット

レベル4以上の自動運転実現には、クルマ自身が緊急時における乗員の安全確保と車両の挙動制御を確実に行うことが求められます。従って、クルマの周囲360度の環境を分析しながら、同時に車内を監視してリアルタイムで乗員の位置や姿勢をモニターする高い処理能力と高性能な人工知能(AI)が必要です。ZF ProAI RoboThinkは、150TOPS(毎秒150兆回の計算)の演算能力を備え、4基の組み合わせで最大600TOPSまでパフォーマンスを上げることができる、現在では業界最高レベルの性能をもつ車載コンピューターです。

この製品は、そうしたクルマの挙動に関する情報処理や判断に加え、料金支払いシステムや最適なルート検索、タクシー会社などのフリート事業者に必要な情報をクラウドとやり取りする能力も備えており、今後のMaaS用途にも充分に対応できそうです。さらにソフトウェア・アーキテクチャーにおける柔軟性にも特徴があり、現在の自動車業界で一般的な複数のOS(オペレーティング・システム:AutoSAR、Adaptive AutoSAR、QNXなど)への対応が可能でとのことです。また、使用するチップセットも顧客のニーズに応じて選択が可能で、同じハードウェアとソフトウェア・アーキテクチャーを組み合わせて提供する一般的なシステムよりも、機能やコストの面での柔軟性が高い点も強みと言えるでしょう。

高性能センサーと実績のあるアクチュエーター

最先端の車載コンピューターが、正確な判断を下すために必要なデータを提供するのが各種センサー類です。ZFの高解像度フルレンジレーダーは、77GHzの電波を使用し対象物の距離、角度、速度および高さを正確に計測することで周辺環境の3Dイメージ作成を可能にします。Ibeo社と共同開発中のレーザー技術を活用した高解像度ソリッドステートLiDARは、歩行者や小さな物体も3Dで認識することが可能で、自動運転のレベル3以上の実現に重要な役割を果たします。また、新開発の「S-Cam4」カメラは100度の視野角と1.7メガピクセルのハイダイナミックレンジ(HDR)イメージセンサーにより、特に都市部での歩行者や自転車の検知に優れているそうです。さらに、3Dインテリアカメラによる「ZF車内観測システム」や、緊急自動車のサイレンを検知してドライバーに警告を行う「Sound.AI」により、見て、聞くクルマを可能にするシステムを構築します。

こうしたセンサー類が提供したデータを基にした指令を、車載コンピューターから受け取るのが各機能です。ZFでは伝統的にクルマの機械機構に強みを持っているのは広く知られています。トランスミッションを中心とする駆動系やシャシ、ステアリング、乗員保護やブレーキ・システムなどのアクチュエーター類がコンピューターからの信号を受信して正確にクルマの動きをコントロール。安全でスムーズな自動運転を可能にします。

この様な製品・技術は、ZFが掲げるスローガン、「see. think. act.(見て、考えて、動かすクルマづくりのサポート)」を念頭に開発されています。冒頭でご紹介したロボ・タクシーは、同社の最先端技術をすべて盛り込み、そのスローガンを具現化したものでしょう。日本だけでなく世界中で渋滞や交通事故の増加が社会問題となっている現代。自動運転の進化により、今よりも安全で快適なクルマやロボ・タクシーの様な新しいモビリティサービスを気軽に利用できる時代は近そうです。自動車産業の今後に期待しましょう。

(Toru Ishikawa)

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