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2015年3月に「GAZOO RacingのマイスターがマークXをピュアスポーツへと昇華!」とのキャッチフレーズで100台限定が速攻完売御礼となった初代「マークX GRMN」。その第2弾がいよいよ登場! 東京オートサロン2019にてお披露目されました。今回は全国のGR店51店舗にて350台での限定販売になります。
3.5L・直6NAで6MTのFRと、同じ日に試乗した新型スープラ(A90)にも引けを取らないスポーティカー!?とも思わせるスペック。スイングバルブ式ショックアブソーバーや、よりハイギヤード化され、かつ改良されたデフの強化などにより新型「マークX GRMN」という最強スポーティグレードを更に昇華させたといってもいいでしょう。
「4ドア・6速MT・FR・ボディ剛性抜群!」というこの新型「マークX GRMN」、その新・旧乗り比べを今後、本格的にclicccarテストドライバーとして活躍してくれる、F1参戦経験をも持つレーサー・井出有治選手のインプレッションでお届けしましょう! テストステージは…大雨超ヘビーウェットの袖ヶ浦フォレストレースウェイです(涙)。
【新型「マークX GRMN」のボディ剛性の高さ、イイですね~!(井出有治)】
■リズム感よくドライビングさせてくれる!
試乗前の説明にあった「ボディ剛性がアップされている」っていうの、凄い感じましたよ。それに伴ったフロントの入りも新旧で全然違いました。スポット溶接増(ノーマル比268ヵ所のスポット溶接増)だけでこんなに違いが出るんですね!
フロントヘビ-なFRですけど、新型はボディ剛性の高さから、特に荷重が大きくかかるハイスピードコーナーでもボディの重さをクルマがしっかり支えてくれ、ドライバーがステアリングを切ったときに即、反応してくれます。そこからブレーキを踏んでもクルマが凄く安定しているので、市街地でもこんなドシャ降りのサーキットでもイケそうなほど、非常に幅のあるクルマに仕上がっていると思いますね。
ステアリングに対してタイヤの面圧がぐっとかかって入っていくので、コーナリングのタイミングがとりやすいです。旧型はフロントが抜けていくというか、フロントの荷重の乗せ方とかステアリングを切るタイミングとか、けっこう工夫して誤魔化さないといけないような場面でも、新型はちゃんと入るようになっていて、なんというか…無理が利くというか。このヘビーウェット路面でもあれだけ差が出るということは、ドライだったらもっと顕著に出そうかな。そのへん、新ショックアブソーバー(スイングバルブ式)の差でもあるだろうけど。とにかくフロントの入りがいいっていうのが凄く分かりやすかったですね。
新型スープラA90の後での試乗だったから、アレと比べちゃうと回転の上りが鈍いし重たい…って感じてしまったけど、でも、マークXって考えればかなりスポーティになっていると思います。ブレーキもしっかり効くし。
エンジンのフィーリング、回転が上がっていくときのスムーズさ、そしてサウンド的にも、乗っていて非常に心地よかったです。シフトチェンジをしたときのゲートに入る感じなんか、リズムをもって楽しく運転させてくれるのが新型「マークX GRMN」の特徴でしょう。
■ジムカーナやドリフトのベース車にも最適!?
この「マークX GRMN」って6MTですからね。乗り手(買い手?)はちょっと限られますよね。旦那さんが買ったら奥さんに怒られそうな!
そうですねぇ、ジムカーナやドリフト練習用っていうのが最適じゃないですか! 限定350台なら、またあっという間に完売でしょう!
レーシングカーから市販車含め、何百台ものクルマをドライブしてきた井出有治選手が感心するほど、新型「マークX GRMN」のボディ剛性の高さからくるカチッと感は素晴らしいそうです。今度はドライ路面でのストリート試乗を、是非!
(永光 やすの)