海の上の1958年型クラシックコルベット「CAPRI27」に試乗

【2018ボート・オブ・ザ・イヤーの決定はこれから!】

・私、船にも乗れるんです!

クルマの2018年今年の顔を決める「日本カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)」は12月初旬に決定しましたが、2018年の顔になる船を決める「日本ボート・オブ・ザ・イヤー(BOTY)」はこれから。毎年12月に入ると今年のノミネート艇について選考委員や実行委員で情報交換や勉強会が行われるなど、慌ただしくなります。

船の場合、クルマ以上に試乗する場合にはピンポイントで日時が決められるのでスケジュールを合わせるのが難しく、しかも指定のマリーナまで足を運ばねばならないため、なかなか試乗するにはハードルが高いのです。しかも、サーキット以上に雨や風など天候にも左右されるため、その試乗タイミングを逃すと次に試乗できるのはいつになるやら…。そのまま試乗の機会を失うことも多々あります。しかも私たちが試乗するのは海のオンシーズンである春~秋ではなく、ストーブリーグの今ぐらいの時期のほうが試乗機会が多かったりします。オンシーズンは船関係の皆さんは大忙しですから。

今回、試乗したのは小型艇部門でノミネートされている「Chiris Craft 21 CAPRI(クリスクラフト21カプリ)」。

アメリカの船で7人乗りの、まるでオープンカー。エクステリアは上品なブルー、インテリアはグレージュのオールレザー。アクセントに艶のあるマホガニーが使われ、床はチーク。ちなみにこれらはすべて自分好みの色が選べるとか。

計器類は1958年型コルベットを思わせる、クラシックカーのようなデザイン。

ただ庶民としては、この船は常に屋根を開けて走るわけで…レザーだと潮風でダメージが大きいのでは?と心配。すると、同乗していただいた輸入代理店「ポートサイド」の方は、「大きいです」とのこと。私「ですよね~」。何と贅沢な! 一応、耐水加工などは施されてはいるようです。

全長6.45m。フロントガラスが低めなので、立たずに座ったままで操船するスタイル。しかしこの低いフロントガラスのおかげで、出航直後に小雨がパラパラ降ってきましたが、動いていると後席より前席のほうが顔に雨が当たるという…。

エンジンはキャディラックの6.2L・V8エンジンを搭載し、走りはややピッチングは気になるものの、とにかく安定していて、感覚としてはルックスだけではなく走りもスポーツカーテイスト。トップスピードは53.8ノットでこの日も軽く40ノット(74.08㎞/h)ぐらいまでは軽く出せます。

基本的にはクルージングするための船ですが、後方部には日焼けするためのベッドとして寝転がれるスペースとしても使えます。

個人的には、船を止めるときに使うロープをつなぐ部分が差し込みタイプになっているのに感動! 船舶免許を取得するときに、さんざんロープの結び方を練習したのですが、今となっては怪しくなっているし、これならほどける心配も少なくなります。

しかし気になるお値段が…1993万1000円と、同サイズの国産艇に比べると約3~4倍ぐらいの価格ですが、この世界観は…素敵です。

(吉田 由美)