自動車事故対策機構による予防安全性能評価は、昨年度までは被害軽減ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)、車線逸脱抑制、後方視界情報について安全性能試験が実施されてきました。
各自動車メーカーは独自に試験を行っていて、こうした第三者機関である安全性能試験も客観的評価として欠かせないものになっています。
2018年度(平成30年度)からは新たな評価項目として、夜間の対歩行者被害軽減ブレーキ、ペダル踏み間違い時加速抑制装置、高機能前照灯が追加され、車両の予防安全性能を「ASV+++」、「ASV++」、「ASV+」の3段階で総合評価されます。
マツダの先進安全技術である「i-ACTIVSENSE(アイ・アクティブセンス)」を搭載したマツダ・アテンザ(セダン XD-L Packag)が、2018年度自動車アセスメント(JNCAP)予防安全性能評価において、最高ランク「ASV+++(エーエスブイ トリプルプラス)」を獲得したと発表。
アテンザには、被害軽減ブレーキ技術「スマート・ブレーキ・サポート(SBS)」や夜間における歩行者認識精度が向上された「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)/夜間歩行者検知機能付」、車線の逸脱警告・防止技術「レーンキープ・アシスト・システム&車線逸脱警報システム(LAS & LDWS)」などが搭載されていて、今年度前期自動車アセスメント予防安全性能評価において最高ランク「ASV+++」を獲得。なお、126満点中113.3点となっています。
ほかにも、先進ライト「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」もしくは「ハイ・ビーム・コントロールシステム(HBC)」と、衝突回避支援・被害軽減技術である「AT誤発進抑制制御(前進、後退時)」を標準装備したことにより、経済産業省や国土交通省などが普及啓発を推進する「安全運転サポート車(セーフティ・サポートカー)」の「セーフティ・サポートカーS(略称:サポカーS)・ワイド」にアテンザ全機種が該当しています。
加えて、車線変更時などに斜め後方から接近する車両を知らせる「ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)」や、駐車場で後退しながら出る際などに接近する車両を知らせる「リヤ・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)」など、車両周囲の危険認知と安全運転をサポートする先進安全技術も、アテンザ全グレードに標準装備されています。
(塚田勝弘)