「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」の世界決勝戦がモナコで開催! 初代世界最速王はブラジル人が獲得。

人気ドライビングゲーム「グランツーリスモ」の世界がすごいことになっています。最新作「グランツーリスモSPORT」では、世界最速のプレイヤーを決める「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」という選手権を開催しているのですが、11月17-19日の3日間、その初代王者を決めるワールドファイナルが開かれました。その会場となったのは、なんと南欧の高級リゾート地、モナコです!

 

カジノとF1で有名なこの地に招かれたのは、今年6月に幕を開けた2018年シーズンに勝ち残ってきたプレイヤーたち。今シーズン開催されたチャンピオンシップには、国・地域を代表して戦う「ネイションズカップ」と、好きな自動車メーカーを代表して戦う「マニュファクチャラーシリーズ」という2つがありました。

参加者はまず、「ヨーロッパ/中東/アフリカ」「アジア/オセアニア」「北米/中南米」という地域に分かれてオンラインレースを戦い、ここでランキング上位に食い込んだ者がそれぞれの地域決勝戦に進みました。その地域決勝戦では熾烈な直接対決が行われ、ここで再び上位に残った強者が栄光の地モナコにたどり着いたのです。

ワールドファイナルは11月17日、ネイションズカップの準決勝からスタート。ここでは世界各地から集まったトッププレイヤー30人がレースを戦い、決勝に進む16人を決定しました。

続く18日には、マニュファクチャラーシリーズの決勝戦が開催。ここではグローバルランキングの上位16に入った自動車メーカーを代表するプレイヤーが3名ずつチームを組み、耐久レース形式でバトルを展開しました。勝負を制したのは日本のレクサス。その結果、レクサス代表の川上奏選手(日本)、ビンセント・リガード選手(仏)、ティレル・メドゥス選手(米)という3選手が、初のマニュファクチャラーズチャンピオンに輝きました。

最終日の19日は、いよいよ世界最速王を決めるネイションズカップ決勝戦。4つのレースを戦い、その総合獲得ポイントで王者が決まります。

ここでは第1、第2レースで勝利するも、第3レースで戦略を誤り10位まで転落したブラジルのイゴール・フラガ選手に注目が集まりました。最終戦、サルトサーキットを9ラップするレースで、フラガ選手は鳥肌の立つような逆転劇を展開、みごと優勝をもぎ取り、ネイションズカップの初代チャンピオンとなったのです。

 

この後、王者フラガ選手は12月に行われるFIA(世界自動車連盟)のGALA(表彰パーティ)に招かれ、F1チャンピオンのルイス・ハミルトン選手らと同じ場で表彰を受けることになります。リアルモータースポーツとまったく変わらないものすごい名誉。もはや息子さん、娘さんがテレビゲームに熱中していても「勉強しろ!」などと怒ってはいけない時代になったのかもしれません。

「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」の熱戦の模様は、下記の関連リンクからお楽しみください。

【関連リンク】
・ネイションズカップ準決勝日本語実況

・マニュファクチャラーシリーズ決勝

・ネイションズカップ決勝

(角田伸幸)

この記事の著者

角田伸幸 近影

角田伸幸

1963年、群馬県のプロレタリアートの家庭に生まれる(笑)。富士重工の新米工員だった父親がスバル360の開発に立ち会っためぐり合わせか、その息子も昭和期によくいた「走っている車の名前が全部言える子供」として育つ。
上京して社会人になるも車以上に情熱を注げる対象が見つけられず、自動車メディアを転々。「ベストカー」「XaCAR」で副編集長を務めたのち、ポリフォニー・デジタルにてPlayStation用ソフトウェア「グランツーリスモ」シリーズのテキストライティングに携わる。すでに老境に至るも新しモノ好きで、CASEやパワートレインの行方に興味津々。日本ディープラーニング協会ジェネラリスト検定取得。大好物は豚ホルモン(ガツとカシラ)。
続きを見る
閉じる