日産が「プレミアム・スーパースポーツ」と呼ぶ、GT-R NISMO。現在販売されているのは「2017年モデル」で、2016年8月より販売開始されたモデルです。
「純粋にパフォーマンスとドライビングの歓びを極めるために誕生した」といわれるこのGT-R NISMOには、SUPER GTの”最速のテクノロジー”がフィードバックされているそう。
空力パーツには、空気抵抗やダウンフォース、冷却性能を高次元でバランスさせた、最新のエアロダイナミクスが織り込まれており、441kW(600PS)を受け止めるボディにも、NISMO専用ボンディング(構造用接着剤)を採用し、さらに剛性を向上。加えて、よりサーキット走行に適したハイレベルなサスペンションセッティングが施されています。
……と、オープニングからして、「ただモノ」ではない「GT-R NISMO」に、まさか一般の公道で試乗する機会をいただけるとは、想像もしていませんでした。
「ついてる!」としか言いようのない我々取材チーム「しかし、我々に、このクルマの性能をレビューすることができるのか……?」、不安と疑問を心に抱きつつ、横浜にてGT-R NISMOを受け取り、小田原方面へとクルマを走らせました。
「GT-R NISMO。ワークスチューンでしか到達できない速さと歓びがここにある」というカタログのうたい文句の通り、まともにレビューさせていただくなんてことは、今回の走行シーンでは不可能ですし、残念ながら筆者はそれほどのドライビングスキルも持ち合わせていません。
「GT-R NISMOのハンドリングがいかに究極なのか?」が知りたい方は、他のclicccarジャーナリストの記事をご覧になることをお薦めします。本記事では、「GT-R NISMOを公道で試したらどんな楽しみ方があるのだろうか?」を紹介することに注力することにします。
試乗したのは「GT-R NISMO 2017モデル」(6速DCT、AWD、車両本体 税込1,870万200円)。これにオプションで専用ボディカラー(ブリリアントホワイトパール:+43,200円)、プライバシーガラス(32,400円)、NISMOエンブレム付き専用フロアマット(138,240円)を追加した仕様です。
車両本体価格の消費税だけでも135万5,200円、「手垢を付けたら罰金1万円かな……」と思うほどに、GT-Rのキーを受け取った瞬間から緊張していました。
パワートレインは6速DCTと組み合わされる3.8リットルV型6気筒ツインターボエンジン、最高出力600ps、最大トルク66.5kgmを発生。専用のカーボン製のフロントとリアバンパー、リアスポイラーを搭載し、「300km/h走行時に2014年モデルから100kg増し」のダウンフォースを得たそう。
空気の力は車速の2乗で効くことを考えると、100km/hで約11kgのダウンフォース増加ということ。「それって体感できるのか?」という問いに対しては、正直なところ、筆者には良く分かりません。