愛知県豊田市において、豊田通商と中部電力が国内初となる「V2G(ヴィークル・トゥ・グリッド)」の実証実験を開始しました。
出力が不安定な太陽光や風力など再生可能エネルギーの普及が進むなか、V2Gは「調整弁」として注目されている技術で、電力の供給量や出力のばらつきを抑える手段として注目されています。
同実験は再生可能エネルギーの安定供給を目的に、経済産業省の補助事業の一環として実施されるもの。
再生可能エネルギーは天候によって発電量が変化するため、電力安定供給の課題になっていますが、同システムでは太陽光発電で余った電力をEVに蓄えておき、発電量不足時に電線に送電することで安定的な電力供給を目指しています。
具体的には2台のEVを豊田通商が米ヌービー社と構築した充放電器に繋ぎ、制御システムの指示に基づき実際に充電や放電を行って送配電網に送電、V2Gが電力系統に与える影響を確認するそうです。
実験は2018年11月14日〜16日、及び12月12日〜14日の2回に渡り実施予定で、両社では今回の実験結果を踏まえ、来年2月までに報告書を提出する計画。
再生可能エネルギー発電は世界的に導入が進みつつあるものの、天候により発電出力の変動があることや、需要を超える余剰電力を発生させることが課題となっており、EVなどの車載蓄電池を活用するV2Gがこれらの課題を解決できる技術として期待されています。
両社では本実証試験の結果をもとにV2G活用に向けた課題等を纏め、来年2月に資源エネルギー庁へ報告書を提出するそうです。
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