秩父三社のひとつ秩父神社と番場通りを歩く(埼玉)【車中泊女子の全国縦断記】

秩父地方の総鎮守であり、三峯神社・宝登山(ほどさん)神社とともに〝秩父三社〟の一社に数えられる【秩父神社】に参拝したくて、まずは近くの道の駅【ちちぶ】で情報収集。

道の駅【ちちぶ】
住所/埼玉県秩父市大宮4625
電話/0494-21-2266
営業/9:00〜19:00(12月4日~2月28日は9:00〜17:00)、レストランは11:00〜18:00
定休日/無休
駐車場/普通車83台、大型車12台、身障者用2台

ショッピングセンター【ウニクス秩父】に隣接。物産館、レストラン、喫茶・軽食、手づくりパン屋さん併設で、しゃくし菜、蕎麦、蕎麦からつくった発泡酒などが特産です。地下水【ちちぶの水】は、お持ち帰り自由。

秩父神社までは周辺道路が狭く、駐車場も停められないかも知れないと聞いて、道の駅【ちちぶ】の方に許可を得てキャンピングカーを置いて歩いて行きました。道の駅から1kmくらいです。写真は南門・一の鳥居。

駐車場は普通車30台ほどで、隣の【秩父まつり会館】駐車場に停めてもいいとのことでしたが、どちらもキャンピングカーには狭いと感じました。普通車であれば、満車の場合でも周辺にコインパーキングが数カ所あります。

平安初期の典籍『先代旧事紀-国造本紀-』によると、秩父神社の創建は第十代 崇神天皇の御代に知知夫(ちちぶ)国の初代国造に任命された八意思兼命(やごころおもいかねのみこと)の十世の子孫である知知夫彦命が、祖神(八意思兼命)を祀ったことに始まるとされています。

拝殿・本殿の真裏に位置する【天神地祇社】には全国の一宮およびそれに準ずる神社のご祭神が祀られていて、こちらで参拝すれば全国の神様にお参りしたのと同等なのだとか。

ほか秩父宮両殿下お手植えの「乳銀杏」、奉納された様々な絵馬などが安置されている「額殿」も見応えがあります。

社殿は徳川家康による造営で、本殿・幣殿・拝殿がひとつにまとめられた権現造の形式。四方は見事な彫刻で彩られています。写真は、左甚五郎の作といわれている「つなぎの龍」。ほか「北辰の梟」や「子育ての虎」、日光東照宮の「見ざる言わざる聞かざる」と対照的な「お元気三猿」などユニークな彫刻もあるので、ぐるっと見渡してみると楽しいですよ。

「山・鉾・屋台行事」(18府県の計33件)のひとつとしてユネスコ無形文化遺産にも登録された【秩父夜祭(秩父祭の屋台行事と神楽)】は約300年の歴史があり、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに〝日本三大曳山祭〟および〝日本三大美祭〟に数えられています。2018年は12月2日(日曜・宵宮)、12月3日(月曜・大祭)の2日間開催、笠鉾2基と屋台4基の山車(国重要有形民俗文化財)が町なかを曳き回される様は圧巻です。

参拝後、秩父神社の参道でもある【番場通り】をぶらっと散策。大正後期から昭和初期の建物が点在しており、【小池煙草店】【安田屋】など国の有形文化財に登録されているものもあります。

余談ですが安田屋さんは「お肉やさん」で、名物の味噌漬けとメンチカツ(100円)がオススメ。衣がサクサク、中は意外とさっぱり脂っこくなくてぺろっと食べちゃえる美味しさでした。お向かいのベーグル店【Milestone】では、メンチカツを挟めるように切り込みを入れてくれますよ。

狭い路地の向こうにお蕎麦屋さんを発見、勇気を出して入ってみました。【そば処 番匠家】さんは昭和2年創業! お店というより一軒家のようで、ご自宅を改装したのかと思いきや昭和初期までは芸者さんなどを呼んで遊ぶところだったそうです。このあたりはいわゆる「花街」だったのですね。

黒はんぺん、そば豆腐、せいろそばの『健康そばセット』(1,000円)。つるっとモチモチした変わったお蕎麦で、麺に黒い粒が混ざっているのに蕎麦殻の風味があまりしない、蕎麦っぽくないのが特徴。更科蕎麦が好きな方には上品でいいと思うのですが、好みが分かれるところですね。

黒はんぺんはじゃこ天みたいに味が濃くて、お酒のつまみにもよさそうです。そば豆腐はふっくら弾力があり、どちらもお持ち帰りしたいくらい美味しかった。

日帰り入浴は【秩父湯元 武甲温泉】で。単純硫黄泉で、開放的な露天風呂と内湯、炭酸泉、サウナもあります。お食事処、売店、喫茶コーナー、ゲームコーナー、休憩室もあるのでゆっくりできますね。10〜22時、年中無休。入浴料は平日700円/土日祝800円です。宿泊施設【武甲の湯別館】や【武甲オートキャンプ場】も併設していますので秩父観光の拠点にも最適です。

(松本しう周己)

【関連リンク】

道の駅ちちぶ
http://www.michinoeki-network.jp/

秩父神社
http://www.chichibu-jinja.or.jp/

武甲温泉
http://www.buko-onsen.co.jp/

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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