【スバル・XV Advance試乗】待った甲斐があった! 先代のXVハイブリッドより進化したポイント「3つのS」とは?

今回試乗したのはオプションの本革シートを装着したモデルでした。先代モデルのオーナーだった私が試乗して感じたのは、新型XVアドバンスで3つの“S”が大幅に進化したことです。

まず、1つめのSは「スムーズ」です。ガソリンエンジンの燃料噴射方式が直噴化されたこと。そしてハイブリッドシステムのバッテリーがニッケル水素からリチウムイオンに変更されたことにより、加速性能が一段とスムーズになりました。先代ではアクセルを踏んでから加速するまでに若干ラグを感じましたが、XVアドバンスは見事に改善されています。

2つめのSは「セーフティ」。安全性です。先代に搭載されていたアイサイトはバージョン2でした。ガソリン車がアイサイトver.3になってもハイブリッド車はver.2のままでした。使っていて不満はそれほどありませんでしたが、日進月歩で進化している安全装備だけに古いバージョンというのは心中穏やかではありませんでした。

しかし、XVアドバンスは最新鋭のアイサイトver.3を搭載。さらに充実した運転支援を行うアイサイトセイフティプラスぶれにサイドビューモニター機能を追加。そして後退時自動ブレーキシステムを標準装備と国産コンパクトSUVの中ではトップレベルの安全性能を実現しています。

そして最後のSは「サイレント」、静粛性の向上です。先代はエンジンサウンドが車内に侵入してきたのですが、新型のXVアドバンスの車内の静粛性は大幅に向上しています。車内での会話の明瞭度そしてオーディオのサウンドのクリアさがより際立つ空間となりました。この優れた静粛性は先代のXVハイブリッドオーナーだけでなく、現行型のXVガソリン車のオーナーも納得できるものです。

ガソリン車の最上級グレード2.0i-Sアイサイトより約13万円価格は高くなりますが、静粛性やパフォーマンスなどは十分以上のバリューがあります。

ただ、一つ残念だったのは、燃費性能が期待ほど向上していないことです。しかしその分、新プラットフォームにより走行安定性や操縦性が向上したことを思えば、目をつむることのできることかもしれません。

(萩原文博)

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
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