ホンダ・CR-Vのサードシートをチェック。全長4.6mに大人が座れる3列目を備える、独自の車格

ホンダのミドルサイズSUV・CR-Vのガソリンエンジン仕様には、2列のほかに3列シート仕様も設定されています。

今回、この3列シート仕様のEX・マスターピース(全長4605mm×全幅1855mm×全高1680mm/4WDは1690mm)をチェックしてきましたので報告します。

CR-Vの1列目と2列目シート部は、2660mmもあるホイールベースのおかげもあって、非常にゆったりとしたスペースが設けられています。

2列シート仕様では後席スライド機構はありませんが、足元空間は十分で荷室も大きな空間が確保されています。また後席を倒せば荷室長は最大1830mmとなります。

今回撮影した3列シート仕様では2列目シートに150mmの前後スライド機能が追加されています。これは後述する3列目使用時に特に必要となる装備でもあります。

さて3列目に乗ってみましょう。乗り込む際には後席シートバックを倒し、さらにシートの座面後方についているストラップを引き、後席全体をタンブル(畳み込み)させます。このタンブル、ワンアクションでできたらもっと楽になるなあと思いますね。

さて2列目シートを畳んでしまえば、リヤドアは開口角度・幅ともに大きく取られていますので、3列目スペースに乗り込むのは楽です。

3列目シートに大人が座るにあたっては、2列目シートを前方にスライドさせる必要があります。


最後端から前方へ、2/3ほど(全体では150mm)動かすと身長173cmの記者が座るスペースができました。

なお3列目の空間は余裕たっぷりとは行きませんが、頭がルーフに着くといったことはありません。

また、床から座面までのスペースについても、フロアに凹みを持す形状が取られているため「緊急用」的な窮屈さもありません。うまく空間が切り取られていると感じます。

ちなみにこの状態で2列目シートに座りましたが膝前空間には余裕があり、快適に座ることができました。


ミドルクラスのSUVで3列シートを持つ車種といえば、CR-Vの全長・4605mmより少し長い4690mmのエクストレイルがありますが、エクストレイルはもともと3列目は「プラスアルファ」のスペースとして設計されているため、サードシートの余裕はCR-Vの方があります。

これ以外となるとレクサスRX450hLやCX-8が見えてきますが、それぞれ全長が5000mmと4900mmになるため、ボディサイズの違いによる取り回し変化や、車庫事情なども合わせて考える必要があり単純比較は難しくなります。

こうして考えるとCR-Vは、4.6mの短いボディでありながら大人が座れるサードシートを備えている、独自の車格であることがわかります。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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