【新型マツダ・CX-8試乗】街乗り中心なら2.5L NAがベターな選択? パワーは必要十分で燃費と予算はターボより上

3列シートSUVのマツダCX-8でも、その使い方は近距離・短時間の街乗りが中心で、時々日帰りドライブや1泊2日程度の旅行に使うというケースが多いという方も少なくないはず。

全長4900×全幅1840×全高1730mmという大きめのサイズでも、こうした短時間の街乗り中心であれば、新たに追加された2.5L NAエンジンでもパワー不足を実感するシーンは少ないと思われます。

2.5Lの直列4気筒エンジンの「PY-VPS」型は、最高出力190ps/6000rpm・最大トルク252Nm/4000rpm。同時に追加された2.5L直噴ターボの230ps/420Nmと比べると、40ps/168Nmも低くなるものの、平坦なテストコースを走らせる分には「これで十分」と思わせる動力性能は備わっています。

ただし、街中中心でも勾配が多い地域や3列フル乗車する機会が多いのであれば、2.5L直噴ターボかトルクフルな2.2Lの直噴ディーゼルターボをチョイスするのが無難でしょう。

2.5L NAは、WLTCモード燃費で2.5Lターボよりも0.6km/L数値が良く、市街地モードは1.4km/L、郊外モードは0.9km/L、高速道路モードは0.1km/Lと、2.5Lターボを上回っています。僅差ですので、走らせ方次第では大差ないともいえます。

一方で市街地モードでは最も燃費差が出ていますので、街中中心の使い方で燃費を重視するのであれば、2.5L NAエンジン仕様を積極的に選択する手もありそうです。

なお、CX-8の価格帯は2WDのみとなる2.5L NAが289万4400円〜375万8400円。4WDのみとなる2.5Lターボが374万2200円〜424万4400円。2WDと4WDの両方を設定する2.2Lディーゼルは、360万7200円〜446万400円。

2.5L NAは2WDのみ、2.5L直噴ターボは4WDのみとなっていますので、予算だけでなく駆動方式も選択する判断基準になります。

(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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