マツダがミニバンから撤退し、SUVにシフトしている例からも分かるように、世界的なSUVブームになっています。
一方で休日の高速道路、サービスエリアあるいは、大型ショッピングモールで主役を張っているのがミニバン。実際には日本はまだまだ「ミニバン大国」であることを実感します。そんな中でも輸入ミニバンの数は少なく、シトロエンC4ピカソは貴重な存在といえます。
PSAのモジュラープラットフォーム「EMP2」を採用するシトロエンC4ピカソには、2列シートの5人乗りに加えて、3列シートの7人乗り「グランドC4ピカソ」がありました。過去形になったのは、9月25日にグランドC4ピカソが「グランドC4スペースツアラー」にモデル名を変更したから。
車名を変えた理由は明らかにされていません。想像するに、従来の2列5人乗りのシトロエンC4ピカソと、3列7人乗りのグランドC4ピカソの違いは車名からは分かりにくく、「C4ピカソ」と一括りにされる可能性が高そうでした。それでも発売以来、順調な販売台数を記録し、一時期ブランド全体の3分の1の登録台数を誇っていたそうですから、日本市場でのミニバン人気がうかがえます。
今回の車名変更で、3列7人乗りシートである「グランドC4スペースツアラー」の存在感をより高める、つまり、差別化が図られたように思えます。
新生グランドC4スペースツアラーは、2列目もほぼ平等に3分割された完全独立式の7人シートを配置。さらに、広大なフロントスクリーン、5.7㎡に達するクラス最大級のパノラミックガラスルーフなども魅力。
また、今回の変更にともないiPhoneのスマホ連携システムである「CarPlay」に対応。電話、SMS、音楽再生、音声コントロールの利用はもちろん、最新OSがiOS12にアップデートされたことで、各アプリメーカーよりリリースされる予定のサードパーティー製CarPlay対応ナビアプリも利用できるようになります。
「グランドC4スペースツアラー」の価格は、1.6 Lの直列4気筒ターボを積む「GRAND C4 SPACETOURER SHINE(シャイン)」が3,550,000円、2.0 L直列4気筒ディーゼルターボを積む「GRAND C4 SPACETOURER SHINE BlueHDi」が3,800,000円です。
(塚田勝弘)