ロードスターオーナーになってはじめて「オープンカーの季節は夏じゃない」と実感

今年はとんでもなく夏が暑かったので、「早く秋になれ!」と心のなかで何度も何度も願っていたのに、9月に入って涼しくなると夏が終わったことを寂しく思ってしまう……人間って不思議な生き物ですね。今年は花火大会に行けなかったので、つい過ぎ去った夏を惜しんでこんなイラストを描いてしまいました。

オープンカーというと、夏のまぶしい日差しのなか海辺を走る……そんなイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。ロードスターのオーナーになって数年経ちますが、実は夏に幌をつねに全開にしていたのは一年目だけでした。気温が30度を超えると、いくらエアコンをかけても、じりじり照りつける日差しで汗がとまらない。そのうえ日焼けでそれはそれは健康的な小麦色の肌に。オープンカーに乗るならそれくらい覚悟しろ、という人もいるかもしれませんが、私にとってロードスターは無理や我慢をするクルマではないので、二年目からは暑ければ潔く幌を閉めることにしました。オーナーになってはじめて、「オープンカーの季節は夏じゃない」と実感した次第です。

NDロードスターは、座りながら簡単に片手で幌を開け閉めできるところがとても優秀。実はオープンカーは電動ルーフでない限り、わざわざクルマを降りて幌をかけたり、脱着式であればトランクから幌を取り出したりと、開け閉めに時間がかかるモデルが多いのです。なので、「急に雨が降ってきたらどうしよう」と、つい閉めっぱなしにしてしまうオーナーが多いそう。NDはその点、片手で5秒でパタン。「閉めやすい」からこそ気軽にオープンにもできるんだなぁと思います。私が購入したNR-Aは、サーキットで横転しても怪我をしないように最初からがっちりとしたロールケージを組んでいるのですが、幌の開け閉めももちろんできます(ロールケージの隙間から手を入れるのは最初はコツがいりますが……)。

秋へと差し掛かって涼しくなり始めたこの時期は、オープンにするととっても気持ちいい季節。ようやく毎日屋根を開けても快適に過ごせるようになってきました。ロードスターは風や香りだけではなく、不思議と自然の“音”も運んでくれます。鳥や虫の鳴き声、そしていまの時期に聞こえてくるのは、リーリーと秋を運ぶ鈴虫の声。そんな声を聞いていると、屋根を開けてドライブへ行くのにこれからもっと足を延ばせそうです。