8月25日に行われたSUZUKA 10HOURの予選・BBS EXCITING ATTACK。不運のクラッシュからマシンを新車にスイッチしてチームを復活させたModulo Drago Corseは、このBBS EXCITING ATTACKをどのように戦ったのでしょう。
SUZUKA 10HOURの予選・BBS EXCTING ATTACKは、Q11で3人のドライバーが一人ずつアタックし、上位20台がQ2・Pole Shootoutへ進みます。34号車は18番手のタイムでPole Shootoutへ進出を果たしました。
そのPole Shootoutをドライブするのは小暮卓史選手。
15分のPole Shootout、前半の5分は様子見とクリアラップ確保のためかなかなかスタートしません。そしておおむね6分に近くなった頃にコースインをしていきます。
コースイン後は徐々にタイムを上げていく感じで周回を重ねていきます。そして終了5分前頃にフルアタックを開始。2分3秒台のラップタイムを記録しましたが、四輪脱輪をしてしまいます。その様子をモニタでチェックしていた道上選手は無線で「そのままもう一回!」と指示を飛ばしました。
それに応えた小暮選手は再度アタックを継続しますが時はすでに終了間際。このラップ、快調にタイムを縮めていったかのように見えましたがデグナーカーブで痛恨のスピン、コースアウト。これで赤旗中断となり予選は終了してしまいます。先ほどの脱輪でPole Shootoutでのベストタイムが抹消され結果、23位で決勝を迎えることになりました。
この赤旗裁定には賛否両論ありますが、正式結果として出てしまった以上は各チームともに従わなくてはいけません。また、たらればの話をしたとしても赤旗が提示されることなくもう一度アタックが出来たとしても2分3秒台前半の予想が精一杯という途中経過のタイムとなります。
予選終了後のインタビューで道上龍選手は「今回のピレリタイヤはSUPER GTで使ってるタイヤに比べると温まりは早いのですが、ピークを引き出すという点でいうとタイヤをていねいに使うことが必要なようです。今回、上手く使っていくにはまだまとめきれていません。自分の中ではもう少しそこができていなかったようです」と語ります。
タイヤの温まりが特に違うということで、タイヤの中の空気が温まって空気圧があがっていくよりもゴムが温まってグリップ力が上がるほうが先に来てしまうとのこと。このバランスが苦慮の大部分を占めているようです。
その予選結果により、34号車Modulo Drago CORSEのNSX GT3は23番グリッドから26日の決勝をスタートさせることになりました。
(写真・文:松永和浩)