【DS7クロスバック試乗】世界で一番「オフロードが似合わない」SUV。都会ならどこでも行けるエレガントさ

かつて、シトロエンの上級モデルとして独自の世界観で世界中のファンの心をわしづかみにしたDS。現在はPSAのプレミアムブランドとして、これまた独自の世界を展開中です。

そんなDSから、初のSUVにしてフラッグシップモデルとなるDS7クロスバックが登場しました。プラットフォームはシトロエンC4ピカソやプジョー308などと同じEMP2と呼ばれるものです。ボディ全長は4590mm、全幅は1895mm、全高は1635mmでかなり幅広なディメンション。ホイールベースは2730mmです。

エクステリアもインテリアもとにかくキラキラです。あらゆる部分に切子細工のような菱形の模様があしらわれ、インテリアもエクステリアも光り輝いています。ロールス・ロイスやマセラティにもSUVが存在しますが、それらよりもずっとオフロードが似合いません。このキラキラさが汚れるようなところには持って行きたくないと感じさせる特別感がDS7クロスバックにはあふれています。

クロスバックには2種のエンジンが用意されています。1つは2リットルのターボディーゼルで、177馬力/400Nmのスペック。もう1つは1.6リットルの225馬力/300Nmというスペックです。

クルマのサイズも大きなだけにディーゼルの力強いフィーリングはマッチングがいいです。アクセルペダルを踏んだときのグイッと出ていく感じがプレミアムな雰囲気に合います。ガソリンエンジンも決してちら過不足ではありませんが、回転を上げて加速する感じはこのクルマのキャラではなく、ガソリンエンジンならもっと排気量が大きくて低速からわき出るようなトルクがあるといいでしょう。

この記事の著者

諸星陽一 近影

諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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