中国、IT技術導入で信号を調整し渋滞解消へ。日本もオリンピックで導入したら?

クルマを運転している時の一番大きなストレスと言えば、渋滞だと思う。流れていれば快適ながら、渋滞した途端、イライラしてくる。どうやら人間の本能らしく、飛行機でも離陸すると時間掛かったって気にならないが、離陸まで誘導路で待たされるのは気持ち良くない。自動車の場合、さらに腹立たしく感じるのは渋滞を作り出している原因じゃなかろうか。

渋滞で気になるのは先頭の状況。必ず「渋滞の始まり」はある。東京都内で見ていくと、大雑把に分けて4つ。1)交差している道路が空いているのに信号のタイミングを調整しない。2)右折車がいるため直進車も付き合わされてしまう。3)違法駐車車両のため、2車線から1車線になっている。4)大型のショッピングモールなどに入るため車線が減ってしまう。といったイメージ。

読者諸兄の地域で渋滞するときはいかがだろうか? 困ったことに我が国の警察(公安委員会)はこの手の対応に全く興味を示さない。タイミングの悪い信号は10年前と同じ。右折車多い時は必ず渋滞する。違法駐車だってあまり減っていない。大型のショッピングモールなど増える一方だ--という状況は中国でも発生している。中国に行ったら激しい渋滞に閉口します。

データ/アリクラウド

しかし! ここにきて中国はIT技術を渋滞解消のため使い始めた。例えば杭州市内。2017年まで酷い渋滞に悩まされ、タクシーの乗車拒否も日常茶飯事という状況。何しろ5km移動するのに1時間掛かることも珍しくなく、時間割り増しを導入していない中国のタクシーは全く商売にならない。そんな杭州市が導入したのが『ET城市大脳』(シティ・ブレイン)という技術だ。

渋滞する地域にセンサーやカメラを設置。コンピュターで交通状況を解析し、渋滞の原因を潰していくというもの。右折車が多ければ信号のタイミングを最適に調整することなど当たり前。さらに交通の流れの速度を上げるような(平均速度高い方が絶対的な交通量を増やせる)アクティブ制御まで行うと言うから素晴らしい。救急車や消防車の信号を全て青にする制御も行う。

データ/アリクラウド

公式にはアナウンスされていないようだけれど、違法駐車によって交通の流れが悪くなっていれば即座に対応するという。その前にカメラの情報で駐車違反車両は自動的に反則切符処分になるというから、違法駐車そのものも大幅に減少するということかもしれない。この技術、ぜひ日本でも2020年の東京オリンピックまでに東京で取り入れてみたらどうか。