続いては「Z」のつかないフェアレディ(1961年式)です。
まるで金庫のドアのように重厚に開閉するドアの建付けも健在。オープンモデルゆえの劣化が少ないことがわかります。ステアリング、アクセルなど、ワンテンポ遅れて反応する様は、言い換えるなら現代の車両にはない優雅な身のこなし。これはまさにFairLady(貴婦人)そのもの。「やんごとなき」御方が乗るのにぴったりです。
通常の見学には同乗試乗はありませんが、もし訪れたなら、動態保存に命を懸ける職人が手がけたコレクションが並んでいるということも忘れず感じてほしいと思います。
(写真:井上 誠 文:畑澤清志)