116ps/5000〜5500rpm、200Nm/2000-3500rpmというアウトプットで、街中で多用する中・低速域のトルク感は十分で、久しぶりのMTでも発進時に気を使うようなことは皆無といえます。
加速していくと、ターボの過給により速度感が高まっていきます。ターボラグは多少感じさせるものの、そこはMTですから(しかも変速フィールも良好)面倒がらずにシフト操作することで、1.0Lとは思えない力強い加速を引き出せます。
ボディの高い剛性感や、ポロGTIよりもシーンによっては乗り心地が穏やかに思える足まわりも美点。小さな入力に対してショックアブソーバーのダンピング不足を露呈することなく、微振動や音を巧みに遮断しているのも感心です。
小さな高級車ともいえる雰囲気もあり、その完成度の高さはAセグメントの中でもトップクラスなのは間違いありません。
「5ドアがあれば」「2ペダルがあれば」といった声もあるでしょう。ちなみに、本国には5ドアもあるようですが、MTのみの設定です。また、600台限定のため、この記事が掲載される頃には完売か完売状態に近いはず。
今回の3ドア版のup! GTI(限定600台)が完売してしまっても、違う仕様(5ドア)の導入が待たれます。
(文/写真 塚田勝弘)
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