市販車のアウディR8 クーペ V10をベースに開発されたレーシングモデルの「アウディR8 LMS GT4」が、日本でも2989万円で本格的に販売が開始されます(為替相場により予告なしで変更される可能性もあるそうです)。
「GT4」は「GT3」と「TCR」の中間にあるカテゴリーで、「GT3」と同様に各社から市販モデルをベースとしたレーシングカーがリリースされ、ジェントルマンドライバー(アマチュアドライバー)から支持されています。アマチュアドライバーとはいえ、高額な費用が不可欠ですから、企業のオーナーなどの富裕層がもてる趣味といえます。
今回販売される「アウディ R8 LMS GT4」は、アウディ R8 クーペ V10をベースに開発されたレーシングカー。世界での販売開始から約3か月が経過した2018年3月中旬までに50台が製造され、デビュー戦となった2018年ドバイ24時間レースでクラス優勝を飾るなど、人気が高まっています。
「アウディ R8 LMS GT4」は、市販モデルと60%以上の構成部品が共通で、生産も同じドイツ ベーリンガーホフ工場で行われます。これにより、価格や維持費をレーシングカーとしてはリーズナブルに設定することが可能になっているそう。
日本国内では、アウディ ジャパンのカスタマーレーシングビジネスにおけるパートナーである、アドバンスステップがテスト車両を新たに配備。
アウディは2009年より「Audi Sport customer racing」プログラムを通じて「アウディ R8 LMS GT4」を供給していて、日本でも2012年以来、SUPER GTのGT300クラスにAudi R8 LMSで参戦中。また、2016年からアウディRS 3 SedanをベースにしたレーシングカーのアウディRS 3 LMSの販売を開始。スーパー耐久シリーズ「ST-TCRクラス」に、アウディRS 3 LMSで参戦するチームをサポートしています。
Audi Sportは、プライベートチームに対するスペアパーツの供給、プロフェッショナルなサポートを世界中のネットワークを通じて行っていて、日本でもパーツトレーラーを国内外のレースに配備するなど、すでにアウディR8 LMS、アウディRS 3 LMSのためにネットワークを構築済み。
今回、本格的な発売が開始された「アウディR8 LMS GT4」に対してもこれらの優れたサービスを生かし、モータースポーツシーンでのチームの活動をサポートすることにより、アウディのブランド要素の重要なひとつであるスポーティイメージを強くアピールしていくと表明しています。
(塚田勝弘)