バイクレースからF1まで大活躍した伝説のレーサー・国さんはまだまだ現役!【クルマ塾2018・日産編 その3】

クルマ塾のコンセプトはサブタイトルにあるとおり「レジェンドに学ぶモノつくりの真髄」です。

日産編として三人目にご登場いただいたのは、日本のレース界を牽引してきたといっても過言ではない、レジェンド中のレジェンド、高橋国光さんです。1940年生まれの御年78歳でありながら、いまだ現場に立っていらっしゃいます。その経歴は華々しく、1961年、わずか21歳のときには二輪の西ドイツGPを制して、現地に『君が代』が流れました。

西ドイツGP以外でもアルスターGP、スペインGPでの優勝に加え、ベストラップを出しているレースもあり、決して運だけではないことをうかがわせます。サーキットによって高橋国光さんの名前が刻まれているコーナーも存在するそうです。

当時は、モータースポーツでの活躍がそのまま販売量に直結していた時代。ホンダの契約だった高橋国光さんでしたが、125ccクラスと250ccクラスをかけもちし、ダートやターマックなど走るステージを選ばない快走ぶりで、クラッシュしたことも幾度となくあり、なんと10ヵ月も意識が戻らないこともあったそうです。

そして、2輪から4輪への転向は25歳のときでした。スピンした前車を避けるためコースアウトした高橋国光さんがエンジンを再始動させるのに手間のかかるR380に手こずったのはほろ苦く、有名なエピソードです。

それでも走りのリズムの作りやすいR380は大好きなマシンだったそうです。