【新型マツダ・CX-3試乗】ビッグマイナーチェンジの狙いは、乗り心地と操縦安定性の両立

さて、気になる乗り心地とハンドリング。1.8Lディーゼルエンジンに加えて、2.0Lガソリンエンジン車(AT/4WD)は約420km走らせる機会がありました。まず印象的なのは、改良前よりも明らかにソフトになった乗り味で、とくに上下方向に跳ねるような動きはかなり収まっています。

路面が荒れている一般道で50〜60km/hくらいで走るシーンでは、微振動が抑制されていて、こうしたシーンでも改良前からの改善効果が実感できます。さらに、首都高速のように、連続する目地段差があるシーンでも突き上げが減り、ハードからソフトな乗り味になっています。さらに、前席座面に高い減衰性が与えられたウレタンに変更され、シートの減衰力も向上。

一方で、CX-3の美点だったハンドリングの切れ味は、少し薄れてしまった感もあります。従来は、速度域を問わず、操舵に対してまさに意のままにクルマの向きを変えられるような鋭さがありましたが、乗り心地に合わせてハンドリングもマイルドになったような印象を受けました。とくに、高速道路で車線変更するような高めの速度域で、少しゆったり動きに感じられます。

それでもワインディングでは、ストレスを感じさせないフットワークは健在。ドライバー目線では上記のような気になる点も感じられたものの、パッセンジャーも含めると、CX-3の乗り心地改善、静粛性向上は大いに歓迎できます。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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