駆動方式はほかのXC60同様にフルタイム4WDです。もともと4WDのマイナス部分を感じさせないものでしたが、今回のディーゼルエンジンとの組み合わせはそれがさらによくなった印象です。トルク変動が少ないディーゼルエンジンは4WDとの相性がよく、走りの安定感がアップしています。
面白いことにクルマ全体としてのまとまり感が向上し、完成度が上がっている印象も受けました。
現行のXC60は新しく開発されたSPAと呼ばれるプラットフォームを採用し、2017年3月のジュネーブモーターショーでデビューしているので、まだ1年少ししか経っていないが、その間に工場側が製造になれてきたというか、いろいろな部分でのすりあわせがよくなってきたとか……そうした感じなのでしょう。じつにまとまり感があり、最初に乗ったときの印象よりもかなりいい印象がありました。
D4 AWDはXC60シリーズのなかでエンジンと車格のバランスがよく、高いレベルに仕上げられているモデルと言えます。254馬力のガソリンエンジンを積むT5と価格は同じで、モーメンタムが599万円、インスペクションが679万円となります。エンジン出力的はT5のほうが上ですが、ドライブフィール的にはディーゼルのD4がおすすめです。さらに燃料代はD4がリーズナブルになります。
(文・写真:諸星陽一)