最近はすっかり電気自動車のモーターショーとして報道されている北京モーターショーですが、以前は「コピー車のモーターショー」としてお馴染みでしたよね。では会場でコピー車を見かけることはなくなったのか?
答えは、YESでもありNOでもあります。「YES」の部分は、完全パクリを見かけなくなったこと。瓜二つのクルマはほぼ見かけません。しかし、「NO」は「なんだか似ているな?」と思えるクルマに出会えること。
たとえばこのSUV、中国で好まれそうなデザインのグリルをキドニーグリルにしたら……。
どう見たってBMWのX1(下)。
そうきたか!なのが名前。名前を見ると、「X1」どころか「X3」でも「X5」でもなく「X7」と書いてある。本家BMWはデビューの噂こそありコンセプトモデルがお披露目されているものの、「X7」は現時点では未発売。本家よりも先へ行ってしまったとは……。
でも、もっとも凄いのはこのクルマを発売しているSWMというメーカーとBMWとの関係です。
SWMはBlilianceとXinyuanホールディングスのジョイントベンチャーとのこと。Blilianceといえば、BMWとの合弁企業として正規モデル(つまり本物のBMW)を生産している会社ですが、その会社が半コピーみたいなクルマを販売して本当に本当に大丈夫なのでしょうか? 怒られたりしないんですかね。
さすがに4000年の歴史を誇る国ともなれば、日本人には理解できないことがたくさんあるようです。
(工藤貴宏)